美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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静かな部屋で一人チョコを見おろしていると、不意にドアが叩かれた。

「……え?」

(こんな時間に、誰だろう)

ゆっくりとソファから立ち上がり、ドアの方へと視線を向ける。

(もしかして……)

そっと扉を開くと、そこには思い描いた人の姿があった。

ルイ「○○」

「ルイ……」

低い声音で名前を呼ばれ、鼓動が大きく跳ねる。
私は思うよりも早く手を伸ばし、ルイの身体に抱きついた。

「……っ」

温かな身体に、私は息を呑む。

ルイ「…………」

ルイも黙ったまま、私の身体を優しく抱き締め返してくれた。
やがてルイが、後ろ手にドアを閉めていく。
パタンと音が響くと、ルイが掠れた声で尋ねた。

ルイ「……どうしたの?○○」

「あ……」

(ルイに会えたことが嬉しくて、つい……)

かあっと首筋を赤く染めながら身体を離すと、
ルイが私の顔を覗きこむ。

ルイ「もしかして」

くすっと笑みを浮かべたルイが、どこか悪戯っぽくささやいた。

ルイ「俺のこと、待ってた?」

ルイに顔を覗きこまれ、私は頬を火照らせていった。
恥ずかしく思いながらも、小さく頷いて答える。

「……うん」

すると目を細めたルイが、息をつきながら口を開いた。

ルイ「そっか///」

ルイの指先が、いつの間にか私の耳元の髪をかきあげるように撫でている。

「ルイ、どうやって噂のこと……」

ルイ「秘密」

耳たぶに触れた指先の感触に背中がぴくりと震えると、
ルイが顔を傾け、キスをした。

「…っ…ん…」

最初は触れるだけのキスが、やがて唇を甘くかむようについばんでいく。

「……ル…っ」

吐息混じりに名前を呼びかけると、その声ごと奪われてしまった。

「んん…っ…」

熱い舌が重なり、私は身体をよじらせながらルイの腕を掴む。

(身体から力が抜けて、立っていられない……)

身体がふらついてしまい、私は近くのテーブルに手をついた。

(あ……これって)

指先が、小さな箱に触れている。
指先に触れた瞬間、私はその箱のことを思い出した。

「っ…ルイ、待って……」

唇が離れた合間にささやくと、ルイがぴたりと動きを止める。

ルイ「…………」

ルイの身体がゆっくりと離れ、私はテーブルの上の箱を手に取った。
そしてそれを、ルイへと差しだす。

「これを、ルイに……」

ルイ「……なに?」

微かに首を傾げ、ルイが箱を見おろす。

「今日は、バレンタインだから」

(恋人にチョコを渡して、想いを伝える日……)
(ルイのおかげで、スキャンダルも乗り越えることが出来た)

「色々な感謝の気持ちと、想いを込めて……」
「……受け取ってくれる?」

ルイ「…………///」

尋ねると、箱に手を添えルイが笑みを浮かべた。

ルイ「うん。ありがとう///」

チョコを受け取るルイの姿を見上げ嬉しく思いながら、
私は全く別の想いを抱く自分に気づく。

(ルイは今日、たくさんチョコを貰ったのかな……)

じっと見つめていると、視線に気づいたルイがふっと目を細めた。
そして手の中のチョコを、私の手に返す。

(え……?)

驚き目を瞬かせると、ルイが小さく唇を開いた。
そしてにっこりと笑みを浮かべながら、告げる。

ルイ「食べさせて///」

「え……!?」

唇を微かに開いたまま、ルイが私を見おろしている。
そのわずかに甘えるような眼差しに、私の鼓動が高鳴っていった。

(何だかルイ……可愛い)

私はドキドキする胸を抑えながら、手の中の箱を開く。
そして顔を上げると、指先でつまんだチョコを差し出した。

「ルイ……」

ルイ「…………」

まつ毛を伏せ、ルイが私の指先からチョコを口にくわえる。

ルイ「うん、美味しい」

笑みを浮かべるルイが、再び首を傾けて私を見た。

ルイ「もう一つ……いい?」

「う、うん……」

もう一度手を差し出すと、今度はルイが手首を優しく掴む。
そしてチョコごと、私の指を口に含んでしまった。

「……っ」

驚き見上げると、ルイが長いまつ毛を伏せたまま私の指先を舐めた。

「あ……っ…」

(何だか、変……)

ルイの仕草に、腰元に甘い疼きが広がっていく。

「や……ル、イ…」

ルイ「…………」

吐息混じりに名前を呼び軽く手を引くと、ルイが顔を上げた。
そして、ふっと口元に笑みを浮かべて言う。

ルイ「○○、すごい色っぽい顔してるね」

ルイの低い声が耳に届き、鼓動が痛いほどに跳ねる。

ルイ「なんで?」

「なんでって……」

言い淀むものの、私はやがて真っ赤な顔を上げ口を開いた。

「ルイのせい……だよ」

(こうして過ごすことも久しぶりだから、緊張してるのかもしれない…)

ルイ「…………///」

するとふっと吹きだすように笑い、ルイが顔を寄せた。

ルイ「……可愛い」

「ん……っ…」

ルイの手が強く腰元を引き寄せ、私は深いキスに必死で応えていく。
やがて身体から力が抜けると、ルイが私の身体をソファに押した。

「あ……」

倒れるようにソファに腰を落とすと、私は涙が滲む目でルイを見上げる。

ルイ「…………///」

するとソファに膝を置いたルイが、
ゆっくりと私の身体に覆いかぶさりながら口を開いた。

ルイ「……次こんなことがあったら、その時は///」

ルイの低い呟きが、耳に触れる唇ごしに震えながら響く。

ルイ「我慢出来ないかもしれない///」

「ルイ……?」

(こんなことって……スキャンダルのことだよね)

背中にそっと手を添えると、ルイの手が私のドレスの裾を割った。

「……っ」

こらえきれず吐息をこぼすと、ルイが言う。

ルイ「もう離れたくないから」

「……う、ん…」

脚をなであげるルイの指先を感じながら、私は頷いた。

(私だって、もう離れたくない)

そして背中に置いた指先に力を込め、名前を呼ぶ。

「ルイ……」

その声に応えるように、ルイは一晩中私の身体に優しいキスをくれた…。






Sweet End






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