美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


テーマ:



音楽会に演奏する楽器としてアコーディオンを選んだ私は、

部屋でこっそりと練習を繰り返していた。


「…………」


(一番簡単だと思ったんだけど、難しいな……)


するとその時、ドアが叩かれレオが顔を見せる。


レオ「あれ。どうしたの、それ?」


「レオ」


顔を上げると、レオが目を細めて興味深そうに呟いた。


レオ「もしかして、アコーディオン?」


私が頷くと、

レオが私の手からアコーディオンを受け取りながら目を細める。


レオ「へえ、初めて触ったけど……」


レオがじゃばらを広げ、簡単そうに音を奏でて見せた。


「すごい……」


途端に曲まで弾き始めるレオに、私は目を瞬かせる。


(レオって、何でも出来るんだな……)


レオ「意外に楽しいね、これ」


笑みを浮かべるレオを見上げ、私は口を開いた。


「レオ、良かったら教えてくれないかな……」


レオ「んー…?」


私の言葉を聞き、レオが楽しそうにふっと目を細める。


レオ「いいけど、高いよ?」


「えっ」


レオ「冗談だよ」


レオが吹きだすように笑い、首を傾げた。


レオ「おいでよ、教えてあげるから」







レオに教えてもらいながら、私はアコーディオンの練習を続けていた。


(だんだん、思うように弾けるようになってきたかも)


思っていると、レオも頷きながら言う。


レオ「うん、上手だね」


「ありがとう、レオ」


(レオって、本当にすごいな)


丁寧でわかりやすいレオの教え方のおかげで、私の上達は早かった。


「レオに教えてもらえたら、何でも出来そうだね」


レオ「……そう?」


目を細めたレオが、ゆっくりと私の身体の後ろにまわる。


「……っ」


突然レオにアコーディオンごと抱きしめられ、私は驚きに息を呑んだ。


「レオ……?」


レオ「だめだよ、落とさないようにね」


レオのからかうような吐息が、髪に触れる。

やがて大きく息をつくと、レオがささやくように言った。


レオ「ねえ、○○ちゃん」

レオ「教えた分の報酬、もらっちゃだめかな」


「え……」


戸惑いに何も言えずにいると、腕の中でゆっくりと振り向かされる。

私の顔を覗きこみ、レオがにっこりと微笑んだ。


レオ「高いって、言ったでしょ?」


「あ……っ…」


レオの唇が、私の唇を掠めるようにして触れていく。


レオ「……それとも、まだ練習を続ける?」


(私は……)


レオの問い掛けに答えられず、指先が震える。

すると持ったままのアコーディオンが、わずかに音をたてた…。




PR

気になるキーワード