美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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???「あれ、こんなところで、どうしたの?」


振り返ると、そこにはレオの姿があった。


レオ「もしかして、けんか?」


笑みを浮かべ、レオが私とアランの間に入って来る。


レオ「ホワイトデーも近いっていうのに、よくやるよ」


そうしてレオが、アランへと視線を向けた。


アラン「…………」


わずかにはっとした様子のアランが、黙ったまま去っていってしまう。


「アラン……」


(どうしよう……)


小さくなる背中を見つめ、私は痛む胸の前でぎゅっと手を握った。


レオ「何があったの?」


私の顔を覗きこみ、レオが尋ねる。


レオ「……それに、珍しい格好してるね」


「あ、これは……」


私は改めて自分の格好を見おろし、頬を赤らめながら説明を始めた。




レオ「へえ、メイドの代わりか……」


私の話を聞き、レオがふっと目を細める。


レオ「○○ちゃんらしいね。でも、アランの気持ちもわかるかも……」


「それって……」


尋ねようとすると、レオが笑みを浮かべて言った。


レオ「だめだよ、○○ちゃんが自分で気づかないと」

レオ「ヒントは、そうだな……」


そして何かを思いついたのか、不意にからかうような表情を浮かべて告げる。


レオ「……○○ちゃんが、アランの専属メイドになっちゃったら?」


「え……?」


驚きに目を瞬かせる私に、レオが面白そうに言った。


レオ「アランの側で働けるよう、俺から言っといてあげるね」







レオの口利きで騎士宿舎の掃除をまかされた私は、

目深にかぶった布の下から、そっとアランの姿を探していた。


(どうにか、アランに会えないかな)

(もう一度話をして、わかってもらいたい……)


考えながらも、私は窓を拭き始めた…。







闘技場から戻ったアランは、一人廊下を歩いていた。

すると、目の前を歩く若い騎士たちの会話が耳に入ってくる。


騎士1「あの子、可愛いな」


騎士2「確かに。あんなに一生懸命掃除してるって、珍しいしな」


アラン「…………」


ふとその視線を追うと、その先に見えたのは…―。


アラン「あいつ……」


呟くのと同時に、アランは何も考えないままに足を踏み出していた。


アラン「…………」


そんな自分に気づいて、アランは足の動きをぴたりと止めた…。

足を止めたアランが、眉を寄せた。

そして何も言わないまま背を向け、先程とは別の方向に歩きだす…。







騎士宿舎の掃除をすることになった私は、懸命に窓を拭いていた。


(代わりで仕事をしているのに、さぼっていたら意味がないから……)


滲んだ汗を拭っていると、後ろから誰かに声をかけられた。


男1「ねえ、君さ……」


男1ってあるけど2以降はでてきません(・∀・)ww


「え?」


呼び声に思わず振り返った、その時…―。


「……!」


急に違う方向から腕を引かれ、私の身体がよろけてしまう。

慌てて見上げると、そこにはアランの姿があった。


「アラン……!?」


アラン「…………」


不機嫌そうに眉を寄せたアランが、騎士たちを無視してそのまま私の手を握り歩いていく。


やきもちーーーー(*ノωノ)


(え……?)


強引に連れられながら、私はアランの姿を見上げた。


「アラン、なんで……」


するとアランが、小さな声で呟く。


アラン「俺だって、知らねえよ」


「……?」


手を引かれるまま、私はアランの部屋へと入っていった…。




ドアを閉めると、部屋の中に静寂が落ちる。


「…………」


握られたままの手から視線を上げ、私はアランにそっと尋ねた。


「アラン、怒ってる……?」


アラン「…………」


すると手を離し、アランが顔を背け口を開く。


アラン「……喜んでるように見えるのかよ」


不・機・嫌( ̄▽ ̄)w


ため息をつくアランが、ベッドの上に腰を降ろした。


(どうしよう、やっぱり私がメイドとして働くことが嫌なのかな……)


考えていると、アランが言う。


アラン「どうせ言っても聞かねえんだろ?ならこの部屋の掃除でもしてろよ」


「え?」


思いがけない言葉に、私は顔を上げた。


アラン「この部屋にいろよ。それでもいいんだろ?」


「うん、大丈夫だけど……」


じっと見つめるアランの視線に気づき、私は小さく頷く。


「うん、わかった……」


(アランの部屋の掃除なんて、何だか緊張する……)


想いながらも、私は掃除を始めた。







そして、しばらく掃除を続けていると…―。

目を細め、アランが私の耳元を指差しながら言う。


アラン「そんなの持ってたか?」


「え?」


アラン「耳のやつだよ」


アランの言葉を聞き、私は耳元に手を当てた。


「これは……」


そこには、新しく買ったピアスがある。


(こんな所まで見られてるなんて……)


「……今日の休みのために用意したものだから」


アラン「……へえ」


(何でこんなに、視線を感じるんだろう……)

(ただ掃除をしているだけなのに、何だか恥ずかしい)


「アラン、あの……」


見上げるアランの視線に顔が赤く染まり、私は目を逸らした。


アラン「なに」


耳たぶまでもが熱くなり、私は慌てて口を開いた。


「あの……アランは、どこかへ出かけたりしないの?」


尋ねると、アランがベッドに横になり私を見上げてため息をつく。


アラン「誰かさんのおかげで、出かけなくてすんだんだよ」


「あ……」


それ以上は何も言うことが出来ず、私は黙々と掃除を続けていった。




(片付けを終えたら、アランと時間を過ごせるかな……)


考えていると不意にベッドが軋み、アランが立ちあがる。


(アラン……?)


何もいわないまま、アランが私の方へと近づいてきて…。




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