美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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メイド「そこのあなた……」


「は……はいっ」


私は振り返らないまま、慌てて返事を返した。


(もしかして、バレてしまったの?)


緊張に鼓動が速まり、私は気づかれないように息を呑む。


メイド「手が空いているなら、ルイ様にお茶を入れて差し上げて」


「え……」


(私が、ルイに……?)


その言葉にどこかほっとしながらも、私は考える。


(もしかしたら、誰かと間違えられているのかな。でも……)


メイド「早くしなさい」


「……わかりました」


私は振り返り、顔をうつむかせたままメイドの女性の後をついていった。




ルイが来客の対応をしているという部屋に向かい、

私はそのドアをそっと開いた。

するとそこには、真剣に書類に目を落とすルイの姿がある。


あー、めちゃくちゃかっこいいんだろうなー(・∀・`)


(ルイ、すごく頑張ってるんだな)


私は静かに、お茶の用意をしていった。


(このまま何も声をかけずに、部屋を出よう)


考えながらお茶を注いでいると、不意にルイの声が聞こえてくる。


ルイ「……○○?」


「……っ」


名前を呼ばれ、私はびくりと肩を揺らした。


(もしかしてルイ、気づいてる……?)


いやいや、すでに名前呼ばれたからね。


手に持っていたティーポットから、わずかにお茶がこぼれる。


ルイ「……何してるの?」


「あ、あの……お茶を」


顔を上げられないまま返事を返すと、ルイが大きく息をつくのがわかった。


ルイ「…………」


そして書類を机の上に置くと、私の方へと近づいてくる。


ルイ「その格好……」


「あ、これは……」


(どうしよう、何て言えば……)


こういうの好きでそ?(・∀・)←ちがう


見上げると、ルイがじっと私を見おろしていた。

そして手を伸ばし私の腕をつかむと、ゆっくりと立たせる。


「あ……」


ルイ「部屋にいてって、言ったのに」


ルイが呟くように言うと、私の顔を覗きこんだ。


「ごめんなさい、ルイ」


(でも理由を話したら、ますます心配をかけるかもしれないし……)


口をつぐんでいると、ルイがそっと私の顔を覗きこむ。


「……っ」


目が合うと、まっすぐに私を見つめながら尋ねた。


ルイ「もしかして……何か、あった?」


私は息を呑みながらも、小さな声で答えた。


「ううん、何にもないの」


(まさか、預かっていたカギを探していただなんて言えないし……)


視線をそらすと、目の端に映るルイの唇に笑みが浮かぶ。


ルイ「……だめだよ、○○」

ルイ「嘘つく時のくせ、出てるよ」


「え、くせ……?」


私は驚きに声を上げ、思わず顔を上げた。


(そんなくせが出ているなんて……)


「それって、どんな……」


尋ねかけると、ルイの指先が私の唇に触れる。


「……っ」


そして私の唇を軽く押したまま、ルイが目を細めた。


ルイ「内緒」


きゅーーーーん(*ノωノ)

ルイの内緒、はやばい。


その言葉の響きに、なぜだか頬が赤く染まってしまう。

そんな私の反応を面白がるように、ルイが指先を滑らせた。


「ん……」


ルイの指先の感触に、キスされているわけでもないのに声がこぼれてしまう。


(ルイ……?)


そっと見上げると、ルイが何かを言いかけた。

その時…―。


「……!」


部屋のドアが叩かれ、私の身体が驚きに揺れた…。




部屋のドアが叩かれ、私はびくりと肩を揺らした。


「…………」


(このまま、メイドとして部屋を出ていくことが出来れば……)


怪しまれることもないのではないかと考えていると、ルイが呟く。


ルイ「……隠れたほうが、いいかも」


「え?」


思わずその顔を窺うと、ルイがため息をつきながら言った。


ルイ「俺がいる部屋にメイドが留まることなんて、ないから」


「……っ」


ルイの言葉を聞き、私は慌てて部屋の奥にある机の下に身をかくす。

するとその近くの椅子に、ルイが腰を降ろすのがわかった。


(何だか、緊張する……)


考えているうちに、ドアが開く微かな音が響いてくる。


ルイ「なに」


ルイが返事をすると、低く抑揚のない声が届いた。


使用人「ルイ様。こちらの件ですが、先程レオ様がいらっしゃいまして……」


そのレオは今ナニをしているのかなー( ̄▽+ ̄*)←やめろ


使用人の方のわずかにしゃがれた声を聞いていると、

不意にルイの指先が私の髪飾りに触れる。


「……っ」


指先にもてあそばれる髪飾りにわずかに髪が乱れると、

私の鼓動も、すぐに速まっていった。


(ル、ルイ……!)


「……っ」


ルイの指先が、机の下にもぐった私の髪を絡め取っていく。

その仕草に思わず吐息がこぼれ、私はぐっと唇を結んだ。


(ルイ、何を考えているんだろう……)


ていうかいつから謀っていたのだろう(・∀・`)w


その間にもルイは、何食わぬ顔で使用人の方の問い掛けに答えている。


ルイ「……わかった、目を通す」


レオからの書類を受け取ると、ルイがふっと目を細めた。


ルイ「もう下がって」


使用人「はい、失礼致します」


低い響きの後で、ドアが静かに閉まる。

静寂が部屋を満たすと、机の下には私の吐息だけが響いていた。


ルイ「……………」

ルイ「行ったよ?○○」


椅子を引いたルイが、面白がるように机の下を覗きこむ。


ルイ「大丈夫……?」


「……っ」


(ルイったら……)


その悪戯っぽい瞳に、私は跳ねる鼓動を隠すように息をついた。


「ルイ……出るから、もう少し」


椅子を引いてほしいといいかけると、ルイが私の両脇の下に手を差し込む。


ルイ「うん」


「えっ……」


椅子が床をこすり重い音をたてると、

私の身体はルイの膝の上に抱えあげられていた…。




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