美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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柔らかな春を告げる日射しが、眩しく目に映るある日…―。


「どこにいるんだろう……」


休暇をもらった私はレオと過ごしたいと考え、その姿を探していた。


(突然だったから、約束は出来なかったけど)

(出来るなら、一緒にいたいな)


考えていると、ふと窓の外にレオの姿を見つける。


「あ……」


私は慌てて、廊下を駆けていった…。







「レオ……!」


声をかけると、気づいたレオが驚き声をあげる。


レオ「あれ、○○ちゃん?」


私服なのに眼鏡って珍しい。


「…………」


その姿を見上げ、私は軽く首を傾げた。


(私服に眼鏡……これからどこかに、出かけるところだったのかな)


するとレオが近付き耳元でこっそりと告げる。


レオ「ごめんね、○○ちゃん。今から潜入捜査に行くんだよ」


「え……っ」


(潜入捜査って……)


やっとタイトルのミッション絡んできたかなって感じw


驚き顔を上げると、レオが面白がるような笑みを浮かべた。


レオ「すごいでしょ」


「う、うん……」


(多分、執務に関わること…なんだよね)

(じゃあ、一緒に過ごしてとは言えないよね……)


思っていると、レオが私の顔を覗きこむ。


レオ「もしかして、○○ちゃん……」


目を細めると、からかうように声を落として言った。


レオ「一緒に、いきたい?」


レオの言葉に、私は思わず声をあげた。


「え、いいの……?」


レオ「…………」


わずかに驚いたように、レオが笑みを浮かべる。


レオ「まさかそんな反応が返ってくるとは思わなかったな」

レオ「……本気で言ってるの?」


「うん、今日は休日になったから……」


レオが私の顔を覗きこみ、じっと目を見つめた。


レオ「遊びにいくんじゃないんだよ」


「…………」


(軽々しく返事をしてしまったけど、レオの役にたつなら……)


「本気だよ。レオの手伝いをさせてほしいの」


すると顔を上げたレオが、大きく息をつく。


レオ「まあ、○○ちゃんが一緒に来てくれたら、助かることに間違いないんだけどね」


いやいやそんなことはない。

レオなら1人でぱっぱとやった方が早いはず(* ̄Oノ ̄*)コソ


「本当に?」


(それなら、一緒に行きたい……)


思わず尋ねるとレオが低い声で尋ねた。

その視線に、鼓動が一つ大きく跳ねる。


レオ「……絶対に危ないことはしないって、誓える?」


「うん、もちろん」


頷くと、レオがにっこりと微笑んだ。


レオ「じゃあ、お願いしようかな」







レオを手伝い、私はある侯爵邸で聞きこみ調査をすることになっていた。


(聞いたことがある。今、悪い噂がたっている侯爵だよね……)


お屋敷までの道を歩きながら、レオが言う。


レオ「○○ちゃんには、メイドになってもらいたいんだ」

レオ「メイドたちから、情報を聞きだしてほしい」


レオに紙を手渡され、中を見るとそこにはいくつかの質問が書かれている。


(これを聞けばいいんだよね……)


「うん、でも突然メイドだなんて……気づかれたりしないかな」


(知らない顔のメイドが紛れていたら、不審に思われるんじゃ)


メイドの中に混じることに抵抗を感じていると、レオが目を細めた。


レオ「大丈夫。あそこの屋敷は入れ替わりが激しいから、」

レオ「ちょっとやそっとのことじゃ気づかれないよ」


そして足を止め、レオが分かれ道の先を指差す。


レオ「○○ちゃんはあっちから入ったほうがいいかもね」


「レオはどうするの?何に……」


思わず見上げ尋ねると、レオが面白そうににやりと笑った。

そして私の耳元に顔を寄せ、小さな声でささやく。


レオ「新しい、家庭教師だよ」


似合う~о(ж>▽<)y ☆


「……っ」


言葉だけでなく吹きかかる吐息に驚き顔を上げると、

レオが吹きだすように、くすっと笑った。


レオ「じゃあ気を付けてね、○○ちゃん」







お屋敷にたどり着くと、

私はレオに言われた通りに今日から新しく入るメイドであると名乗った。


(でもまさか、こんなに簡単に服も用意してもらえると思わなかったな)


考えながら着替えを終え、

私は早速おしゃべりをするメイドたちに目を止める。


(早速、聞きださなくちゃ)


私はメイドたちの方へと、駆けていった。







そして何人かから話しを聞きだし、私は一人廊下を歩いていた。


(やっぱり、随分評判の悪い方みたいだな……)


その時、後ろから声をかけられる。


???「○○ちゃん……」


「……っ」


驚くまま振り返ると、そこにはレオの姿があった。


レオ「可愛いメイドさんだね」


「レオ……」


微笑むレオの言葉に赤くなる頬に気づきながらも、私は持っていた紙を返す。

そこには、これまで聞いたことをまとめてあった。


レオ「…………」


受け取ったレオが不意に真面目にまつ毛を伏せ、それから息をつく。


レオ「助かったよ、ありがとう」


その瞬間、レオがふっと視線を移した。


(足音……誰か来る?)


私も同じように顔を向けると、途端に手を取られる。


「レオ……?」


レオに手を引かれるまま、私は廊下の死角に身を寄せた。


「……っ」


抱きしめられるようにレオの腕に囲われ、私は壁に背をつける。


(距離が近い……)


吐息が吹きかかりそうな距離に、私の鼓動が高鳴っていった。

見上げると、レオの視線は廊下の方へと向けられている。


(レオ、何で隠れたりなんかするんだろう)

(家庭教師として、お屋敷に入っているはずなのに……)


レオ「…………」


そこから聞こえる声の中に、レオの名を呼ぶ響きがあった。


(……あれ?)


声が遠ざかると、レオがゆっくりと身体を離す。


「今、レオのこと探して……」


するとレオが唇に指をたて、しーっと合図をした。


「え?」


すくいあげるように腰を抱き寄せられ、私は目を瞬かせレオを見上げる。


(レオ……)


すると私の顔を覗きこみ、レオが眼鏡の奥の目をふっと細めた。


レオ「せっかくだから、普段出来ないことしようか」


「出来ないことって……」


レオの手にぐっと力が込められ、顔がゆっくりと寄せられる。


「……っ」


唇に息が吹きかかり、私はびくりと目を閉じた…。




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