美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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ルイ「うそ、ついたでしょ……」


「え……?」


ルイの言葉に、私はドキリと鼓動を跳ねさせる。


(嘘って、もしかして……)


何も答えられずにいると、ルイが握った手に力を込めた。


ルイ「……花を飾りたいだけって、言ってたから」


(あ……)


私は晩餐会で、ルイやメイドさんたちに配った花のことを思い出す。

その間にも、ルイの指がするりと私の指を絡めとっていった。


ルイ「……本当は、俺をどうしたかったの?」


その言葉に、私ははっと息を呑む。


「……っ」


(ルイ、私が何かをしようとしていたことに気づいていたんだ……)


ルイの身体が迫り、私は小さく後ずさった。

するとさらに間合いをつめるように、ルイが指先へとキスを落とす。


「…………」


私は真っ赤に染まった顔を背け、ためらいながらも口を開いた。


「みんなに、見てほしかったの」


ルイ「……何を?」


ルイの低い声が、私の言葉を促す。


「ルイの、笑顔を」


ルイ「…………」


わずかな沈黙が、二人の間に落ちていた。

やがてふっと目を細め、ルイが言う。


ルイ「……見せていいの?」


(え……?)


ルイの言葉に戸惑い顔を上げると、目が合う。


ルイ「……○○が見せろっていうなら、見せる」


「……あ」


ルイの視線が、私の心を見透かすように注がれていた。


(きっと、その方がいい。みんながルイを、好きになるから)


ルイの片方の手が、私の腰に置かれる。

その感触にピクンと疼いた身体を、ルイが引き寄せた。


「……っ」


ルイの胸に両手をつきながら、小さく息をつく。


(でも……)


隠しきれない胸の痛みに、私はまぶたを閉じた。


(独り占めしたい……とも思ってしまう)


ルイ「……○○」


名前を呼び、ルイが顔を寄せる。

そして私の唇の端を、わずかに甘くかんだ。


「…っ…ルイ?」


思わず声をあげると、ルイがクスッと喉をならして笑う。


ルイ「うそつかないで、言ってみて」


「…………」


(ルイはもうきっと、言わなくてもわかってるんだ……)


ルイの瞳に覗き込まれれば、嘘をつくことは出来なかった。


「本当は……」


私の言葉を待つ間、ルイがそっと額を合わせる。

さらりと流れたルイの髪が、私の額にもかかった。


ルイ「……うん」


「……っ」


ルイの低い呟き声に鼓動を大きくしながらも、私は口を開く。


「見せたくないって言ったら……ルイは、困るでしょう?」


ルイ「…………///」


口にした後で、私はルイの額を擦るように顔をうつむかせた。

何も言わないルイに、不安だけが募っていく。

やがて腰から離れたルイの手が、私の頬に添えられた。


(あ……)


そうして私の顔を上向かせると、ルイが告げる。


ルイ「困るわけ、ないよ///」


ゆっくりと顔を寄せ、ルイが私の肩口に顔をうずめた。

首筋に感じる唇の柔らかな感触と吐息の熱に、

背筋をまっすぐに貫くような痺れが走る。


「ぁ……っ…」


思わず声を上げルイの服をぎゅっと掴むと、

ルイの低い声が耳元に直接響いてきた。


ルイ「……俺も、同じ気持ちだから///」


「ル、イ……?」


そして首筋についばむようなキスを何度も落とし、ルイが言った。


ルイ「……だめだよ///」


ルイの低い声が、耳に触れた唇越しに響いてくる。


ルイ「他の人を、そういう風に呼んだら///」


「え……」


声をこぼすと、ルイが顔を上げて私をじっと見つめた。


ルイ「……その顔も、だめ///」


「……っ」


目を細めるルイの頬は、わずかに赤らんで見える。


ルイ「見せないで///」


ルイの言葉に、私はそっと息を吸いこんだ。


「…………」


(ルイも、同じ気持ちだってことかな……)


私は静かに手を持ちあげ、ルイの背中に触れる。


「うん……」


ぎゅっと抱きしめると、ルイがどこか嬉しそうに息をついた。

その吐息に誘われるように顔を上げると、

引き寄せ合うように唇が重なった。


「ん……」


触れるだけのキスが何度か落ちた後で、ルイの指が下唇を押す。

そうして、まるでそれが合言葉かのようにささやいた。


ルイ「開けて///」


「……っ…」


逆らえるわけもなく、私はそっと唇を開いた。


ルイ「…………///」


するとふっと悪戯めいた笑みを浮かべ、ルイが顔を傾ける。


ルイ「ありがとう、○○///」


唇を開くと、途端にルイの舌先が触れた。


「ん……っ…」


深く甘いキスが、ゆっくりと繰り返されていく。

私はルイの腕を掴み、崩れ落ちそうになる身体を支えていた。


(甘い、香り……)


その香りに、私はルイに渡した花束のことを思い出す。


「……んっ…」


絡みつくようなキスの後で熱を持った吐息をつくと、

私は、そっと顔を上げた。


「ルイ……」


呼びかけた声は吐息に紛れ、掠れてしまう。


「私は、後悔していないから」


ルイ「……?///」


ルイが小さく首を傾げ、私の顔を覗きこんだ。

乱れた息を整えながら、私は告げる。


(どんな時だって、ルイを笑顔に出来たことを後悔なんかしない)

(だって……)


「ルイの笑顔を一番好きなのは、私だから……」


ルイ「…………///」


するとルイが目を細め、もう一度キスをした。

腰元をぐっと引き寄せ身体を抱き上げると、

キスを交わしたままベッドへと運んでいく。


ルイ「○○……今俺どんな顔してる?///」


(え……)


ベッドに私の身体を横たえると、ルイがそっと尋ねた。


ルイ「……好きなのは、笑顔だけ?今は…///」


「え……」


ルイが唇に笑みを浮かべ、私の首筋から胸元までを指でたどっていく。


「……っ」


(笑顔、だけじゃない。私は……)


どこか意地悪な表情を浮かべ、ルイが口を開いた。


ルイ「……好き?///」



Sweet End





おお、こういう終わり方珍しい。




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