ユーリ「ああ、いらっしゃったよ」
叩かれた部屋のドアを、ユーリが開く。
途端に現れた意外な人の姿に、私は思わず声を上げる。
「ロベールさん・・・・・・!」
ロベール「こんにちは、プリンセス」
画材を持ったロベールさんが、にっこりと微笑んでいた。
・・・・・・
肖像がを描いてくれるというロベールさんの指示に従い、
私は椅子に腰掛けたまま動かずにいた。
「・・・・・・」
真っすぐに窓の外を見つめ、私はわずかに唇を開く。
「・・・・私」
ロベール「ん?」
ロベールさんが、筆を止めずに私を見やった。
「いつまで、この部屋でじっとしていればいいんでしょうか」
「どうすればいいか、わからないんです・・・・」
(このまま、アランとははなれていなくてはいけないのかな・・・・)
呟くと、私は大きく息をつく。
「すみません、ロベールさんに、こんなこと・・・・」
ロベール「・・・・・・」
すると黙って筆を置いたロベールさんが、にこやかに告げた。
ロベール「げむ子ちゃんの気持ちを理解できるのは、ひとりだけだよね」
「え・・・・?」
思わず顔を向けると、ロベールさんが立ちあがる。
ロベール「そうなると、私に出きることは一つだけかな」
そして、その日の夜・・・・ー。
私はロベールさんに言われた通り、部屋で一人待っていた。
(ロベールさんはただ、真夜中まで待つようにって言ってたけど・・・)
(いったい、何があるんだろう)
考えていると突然、窓が叩かれる。
「えっ・・・・・」
慌てて立ち上がり、私はそっと窓を叩いた。
するとそこには、アランの姿がある。
「アラン・・・・!」
アラン「・・・・・・」
部屋の中へと入ったアランが、私を見おろす。
「どうして・・・・」
訊ねると、アランが視線を逸らしため息をついた。
アラン「宮廷画家のロベールに言われたんだよ」
アラン「お前のとこに、行ってやれってさ」
(ロベールさんが・・・・)
ロベール「そうなると、私にできる事は一つだけかな」
ロベールさんの言葉を思い出し、ふっと口元をほころばせる。
(そういうことだったんだ・・・)
アラン「・・・・・」
見上げると、いつの間にかあらんの視線が私へと寄せられていた。
「アラ・・・」
名前をよびかけると、突然ぎゅっと抱き寄せられる。
アラン「ほとぼりがさめるまで会わねえつもりだったけど・・・」
アラン「俺の方が、無理だったかもな」
叩かれた部屋のドアを、ユーリが開く。
途端に現れた意外な人の姿に、私は思わず声を上げる。
「ロベールさん・・・・・・!」
ロベール「こんにちは、プリンセス」
画材を持ったロベールさんが、にっこりと微笑んでいた。
・・・・・・
肖像がを描いてくれるというロベールさんの指示に従い、
私は椅子に腰掛けたまま動かずにいた。
「・・・・・・」
真っすぐに窓の外を見つめ、私はわずかに唇を開く。
「・・・・私」
ロベール「ん?」
ロベールさんが、筆を止めずに私を見やった。
「いつまで、この部屋でじっとしていればいいんでしょうか」
「どうすればいいか、わからないんです・・・・」
(このまま、アランとははなれていなくてはいけないのかな・・・・)
呟くと、私は大きく息をつく。
「すみません、ロベールさんに、こんなこと・・・・」
ロベール「・・・・・・」
すると黙って筆を置いたロベールさんが、にこやかに告げた。
ロベール「げむ子ちゃんの気持ちを理解できるのは、ひとりだけだよね」
「え・・・・?」
思わず顔を向けると、ロベールさんが立ちあがる。
ロベール「そうなると、私に出きることは一つだけかな」
そして、その日の夜・・・・ー。
私はロベールさんに言われた通り、部屋で一人待っていた。
(ロベールさんはただ、真夜中まで待つようにって言ってたけど・・・)
(いったい、何があるんだろう)
考えていると突然、窓が叩かれる。
「えっ・・・・・」
慌てて立ち上がり、私はそっと窓を叩いた。
するとそこには、アランの姿がある。
「アラン・・・・!」
アラン「・・・・・・」
部屋の中へと入ったアランが、私を見おろす。
「どうして・・・・」
訊ねると、アランが視線を逸らしため息をついた。
アラン「宮廷画家のロベールに言われたんだよ」
アラン「お前のとこに、行ってやれってさ」
(ロベールさんが・・・・)
ロベール「そうなると、私にできる事は一つだけかな」
ロベールさんの言葉を思い出し、ふっと口元をほころばせる。
(そういうことだったんだ・・・)
アラン「・・・・・」
見上げると、いつの間にかあらんの視線が私へと寄せられていた。
「アラ・・・」
名前をよびかけると、突然ぎゅっと抱き寄せられる。
アラン「ほとぼりがさめるまで会わねえつもりだったけど・・・」
アラン「俺の方が、無理だったかもな」