【種別】
人名

【初出】
一巻。実はインデックスより登場が早い。

【CV】
佐藤利奈

【解説】
中学二年生にして常盤台中学のエースに君臨する少女。
とある科学の超電磁砲』では主人公兼ヒロイン役として活躍し、『とある魔術の禁書目録』でも科学サイドのメインヒロインとしてその実力を遺憾なく発揮している。
七人しかいない超能力者(レベル5)の第三位。
発電系能力者の頂点に立つ最強の電撃使い(エレクトロマスター)であり、
電気系能力の象徴として、必殺技でもある『超電磁砲(レールガン)』を自ら異名として名乗っている。
身長161cm・体重45kg、スリーサイズは78・56・79(胸の事に関してはかなり気にしている模様)
記憶喪失前の上条には「ビリビリ(中学生)」、インデックスには「短髪」と呼ばれる事が多い。
記憶喪失後に付き合いの増えた上条には普段は「御坂」と呼ばれている。
しかし、ぞんざいな扱いをされる時は変わらず「ビリビリ」呼ばわりされる事も。
また、白井黒子等、彼女を敬愛する後輩からは「お姉様」と呼ばれている。
これに合わせているのか、妹達からは「お姉様」と書いてオリジナルと呼ばれる。
特に明言されていないが、彼女のクローン体である妹達の血液型がAB型のため、彼女もAB型と思われる。
父は御坂旅掛、母は御坂美鈴
母である御坂美鈴の事は「ママ」と呼んでいるらしい(超電磁砲三十二話参照)
ちなみに「ママ」と呼んでいるのは決して親離れできていない訳ではないらしい(本人の発言より)

レベル1から努力のみでレベル5になった稀有な例として知られており、その功績は教育指導の模範とされている。
勉学においても優秀で、高校生である上条の宿題をいとも容易く解いてしまう程である。
更には、英数字で構成された18ケタの符号を一度聞いただけで暗記してしまう等、
元来の頭脳も凄まじいものである様子を窺わせる。
言語方面も優れており、
フレンダが攪乱を目的としたオリジナル言語を話した際には英語でもフランス語でも無いことを看破している。
また、ロシアに行った際にはロシア語オンリーの看板や標識表示を見ても、
わざわざ日本語表示に変える必要性を感じないほど。
その為、上条にとっては技術や専門知識方面において非常に頼りになる存在であり、
教師である小萌先生に連絡が取れなかった場合は彼女を頼る事も。
かつて、筋ジストロフィー治療の研究に貢献しようとDNAマップを提供した事があり、
そのことが『妹達』誕生のきっかけを作り、
さらに絶対能力進化(レベル6シフト)ヒューズ=カザキリ顕現などにも利用されてしまっている。
また、絶対能力進化実験の阻止にかけずり回っていた際に一度だけ、
一方通行 と遭遇戦を行い、手も足も出ずに敗北した経験がある。

レベル5の名は伊達ではなく、
代名詞的な技でもある『超電磁砲』はもちろん、
最大出力が10億ボルトある電撃や落雷、雷撃の槍などの攻撃技を持つ。
これらの派手な技の数々に隠れがちだが、
彼女の真の強さは電磁波を自由自在に操る能力を活かして、
複数の用途で多角的に敵を叩く手数の多さにある。
本人も多角的な用途こそが自身の能力の真骨頂と心得ており、
取るべき手段は『超電磁砲』一つだけに決して拘らない。
そのため非常に戦略性の高い戦闘が可能であり、
圧倒的に不利な状況でも、作戦や地の利を生かして敵を翻弄し活路を見出していく。
能力を活かした高度なハッキング技術も持っており、
トップクラスの情報処理能力を持つ初春に捨て身の防衛策を講じさせる程である。
そのハッキング技術を生かした大規模なサイバーテロも実行可能で、
絶対能力進化実験を巡る破壊工作ではこれによって実験施設の7割を一晩で再起不能の状態に持ち込んだ。
また、限定条件下に置いては能力による翼型のブースターを生み、擬似的な飛行能力を得ることも可能。

身体能力も高く、
特にスタミナに関しては女子中学生という枠を外して考えても驚異的なレベル。
これは上条と勝負し、その後一晩追いかけ回した事や、
連日連夜にわたる絶対能力進化実験阻止工作で疲労しながらも研究施設の防衛をしていたアイテムを退け、
翌日も活動していたことなどからうかがい知ることが出来る
(そしてその美琴から毎回のように逃げ切ってしまう上条の脚力も相当のものと考えられる)。

格闘技術も高く、
シャワールームで頭上からドロップキックをしかけてきた黒子を能力を使わず素手で返り討ちにできるほど。
暗部で長い間その手の仕事に従事していたフレンダに肉弾戦を持ち込まれた際は、
火花を一切起こしてはいけないという状況に追い込まれ思うように身動きが取れず追い詰められるが、
目立った怪我一つ負うことなく時間を稼ぎ、結果逆転へと持ち込んだ。

また、その後の麦野沈利との戦いでは電撃使いとしての能力・身体能力・格闘技術をフルに生かしており、
麦野の原子崩しを自身の能力で曲げ、
至近距離から発射された4発の原子崩しは身体能力で全弾回避し、
麦野の高い身体能力を持って放たれる蹴りも数度に渡って的確にガードし、
最後まで致命傷を負うことはなかった。
そして猟犬部隊、上条当麻襲撃部隊、
ロシア軍独立部隊といった武装組織相手の戦いでは電撃使いとしての能力で一蹴し、
「一人で軍隊と戦えるほどの力を持つ」というレベル5の評価を見事に体現した。
なお、あまりに大幅な能力使用をすると、スタミナ切れをおこして行動不能になってしまう。通称「電池切れ」状態。
木山春生幻想猛獣戦後、電池切れ状態になって動けなくなった様が確認できる。

このように、御坂美琴は戦闘に必要な多くの才能に恵まれた人物と言えるが、
彼女の本質はあくまで学園都市の「表」の住人であり正義感が強く、
殺人に手を染める性格ではない。
その点では暗部組織に所属している1位・2位・4位の各レベル5に比べ「甘い」と言えるが、
その甘さこそが美琴の魅力であり、白井黒子のような信奉者を生み出す源泉といえる。

人柄としては良くも悪くも直情的な人物である。
頭よりも先に体が動くタイプで気が短く、上条など年上相手であってもタメ口を利く等、
学園都市の「学舎の園」の一角を形成するお嬢様学校を代表する人物とは思えない程、勝気で活発な性格。
その反面、ヴァイオリン演奏を得意とするなどお嬢様らしい一面も持ち合わせており、
レベル5の超能力者である事も相まって、多くの後輩や同輩から羨望の眼差しを向けられている。
それ故、気軽に話の出来る友人が少なく、
黒子からは「輪の中心に立つことは出来ても、輪に混ざることはできない」と評されている。
本人も周囲から特別扱いされる事を嫌っており、
その裏返し故か、誰に対してでも分け隔てなく接しようとする一面が見られる。

また、頭より先に体が動く点や自分の損得に関係なく人助けに動く点、周りを巻き込まず自分一人で事件を解決しようとする点など、
性格的な面は上条当麻と酷似している。

寂しがり屋なところがあり、カエルのマスコット「ゲコ太」や小動物といった可愛らしいものを好むが、
動物達は彼女が常に放っている微弱な電磁波を恐れて寄ってこないという悩みも持つ。
可愛いもの好きはパジャマや下着等のセンスにも表れており、
特に下着は趣味が子供っぽ過ぎるため、美琴信者である黒子ですら引いていた。
また、漫画好きであり、自称「漫画大好き美琴センセー」。
毎週月曜日と水曜日に漫画雑誌を立ち読みしているようだ。毎月十日は本屋に行く。
初春が「持っているヴァイオリンケースだけでも骨董的な価値がありそうだ」と感じていたり、
数千円の高級ホットドックを躊躇いなくおごったり、ヴァイオリンを預ける為だけにホテルの部屋を取るなど、
その行動は結構なブルジョワジーであることを窺わせる。
鎌池和馬氏は「上条の出番やセリフは無くても、美琴が登場すると上条のシルエットがボヤッと出てくる」としており、
「上条は美琴の根幹に関わるキャラクター」であり「美琴の中で上条が息づいている」とのこと。
また、一方通行と同様、時間の経過と共にメンタルが急速に変化・成長していくキャラクターでもある。

上条に対して何か特別な感情を抱いている事は自覚しているが、
それが恋である事にはまだ気付いておらず、抑えきれない感情の渦に戸惑っている。
感情がパーソナルリアリティに影響を及ぼしているのか、上条の前では能力の制御が利かなくなることがある。
事ある毎に上条との接点を作ろうと努力しているが、
素直になれない性格や相手の鈍さ、彼女の不運も手伝って中々距離を縮められずにいる。
その出会いは本編の一ヶ月前、不良に絡まれていた所に上条が割り込んで来た事から始まる。

C文書を巡る戦いで上条がアビニョンに向かった際、
学園都市の動向を聞き出すために上条からの連絡を受ける。
その際、偶然にもテッラと上条の会話を聞いてしまい、上条が記憶喪失であることを知る。
そして、天草式とアックアとの戦いに参戦しようとしていた上条を止めようとしたことがきっかけで、
記憶喪失について知ったことを本人に告げ、自分の中にある上条への莫大な感情をついに自覚。
しかし、その後出会った際には自分の気持ちに整理をつけられずパニクっている。
また、記憶喪失については上条自身から口止めされている。
10月17日にも上条から電話を受けており、イギリスのクーデターに巻き込まれた事を察知。
続く第三次世界大戦が勃発した事により、上条がまだ学園都市に帰ってきて居ないのではないかと推測し、
彼が今ロシア付近にいる事、学園都市の回収対象になっている事を突き止め、
彼への襲撃部隊を倒しロシアへ向かう。
ロシアで出会った10777号を通じて、
ロシア軍による空中要塞(ベツレヘムの星)への核ミサイル発射の情報を得た事で、
上条を救うため、世界を核の汚染から救うために核ミサイルを巡ってロシア軍と戦闘。
これに勝利し見事核ミサイル発射を阻止した。
その後、VTOL機でベツレヘムの星外縁まで辿り着き上条に手を差し伸べるも、
まだ全てを終えていない上条に救援を断られてしまう。
ベツレヘムの星墜落後、
墜落地点付近の港で偶然にも上条の所持していたゲコ太ストラップの残骸を発見するに至った。
その後は学園都市へ戻ったようだが、上条を救えなかったショックからか、
無言のまま第七学区をふらふらとさまよい歩く姿が浜面に目撃されている。
11月5日、バードウェイに救出され学園都市に帰還した上条と再会し、
ロシアで回収・修繕したゲコ太ストラップを渡す。
そしてまたも一人で学園都市の外へ行こうとする上条の手を取り、共に行動する事を宣言した。
11月10日、上条らと共にハワイに向かい、上条の助力となる傍ら、魔術結社「グレムリン」と交戦した。
その際、ロシアで上条を救えないまま彼が行方不明になってしまった経緯からか、
浮気防止のおまじないがあるという噂の指輪を購入し、独自の模様と着色を施し唯一無二のペアリングとして上条に渡そうとしていた。
しかし、オカルトを信じられないがために、上条に指輪を渡す事が出来ないままになっている。
一端覧祭では上条がフロイライン=クロイトゥーネを救うために窮地に陥っている事をトールより伝え聞き、
クロイトゥーネを狙うブリュンヒルド=エイクトベルと交戦し、一進一退の戦いを繰り広げた。
同時にバードウェイとの戦いで窮地に陥った上条を援護し、勝利へと導いた。

トールの変装と間違えた上条に胸を堂々と触られたこともある

超電磁砲五十二話では、美琴と妹のために行動していた婚后光子馬場芳郎に重傷を負わされたことを知り、
彼女に大怪我を負わせた張本人である馬場を倒すために彼の元へと向かった。
その時に、食蜂派閥のメンバー二人が美琴を足止めしようとするも、威圧感のみで二人を押し黙らせた。

最終的には湾内絹保泡浮万彬の二人により屈辱を負わされた馬場が切り札として投入したT:MTを軽々と破壊し、馬場を完全に戦意喪失させた。

【口調】
固有の語尾や口調といったものは無い。しかし地の分ですら「上条当麻の名前を口に出さない」という特徴がある。
たまにだが、怒っている時は口調が荒くなる。

【補足】
2010-13年度「このライトノベルがすごい!」において、4年連続女性キャラクター部門第1位を獲得した。
とある魔術の禁書目録ノ全テで原作者の鎌池和馬氏が禁書キャラの中で友達にしたい相手に選んだ。
禁書の担当編集で電撃文庫副編集長の三木一馬氏曰く「電撃文庫のヒロイン」とのこと。