◇楽天3−2西武
楽天は0−2の6回にジョーンズの左犠飛などで同点とし、7回に嶋の左前適時打で勝ち越した。3番手で救援した高堀が今季初勝利。西武は序盤で2点をリードしたが追加点が奪えず、岸は7イニング3失点で開幕から3連敗。
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打った瞬間、ヒットと確信できる快音と打球。打撃絶好調の楽天・嶋が勝ち越し打を放って首位西武に逆転勝ちした。7回1死三塁、粘投していた岸から左前へ。「(選手)みんなの思いを乗せて打ちました」と、ヒーローインタビューで白い歯を見せた。
驚異の数字が好調を物語る。打率3割6分6厘。リーグトップの打点14、得点圏打率も5割。打点は昨年の8を軽く超えた。「去年はつなげようという意識が強かった。今年は(コーチ陣が)自分で決めてこいと言ってくれる。いい集中力で打席に入れている」。もともと打撃は折り紙付き。最強の8番打者が、好調楽天の原動力だ。
努力の男。公私ともに縁の深い小山伸は「よく振る。福留さん、井端さん、みんなやっぱりずっと練習していた。嶋も、ずっとバットを振っている」と、自身が中日時代に見てきた偉大な先輩とダブらせる。嶋が今季、自主トレをともにした枡田、銀次、西田は今や1軍に欠かせないメンバー。嶋は若い力も背中で育てている。
「嶋がよく仕事してくれる」と星野監督も絶賛。この日の気温は6度。「あと2つ勝って、3連勝したいと思います。仙台は寒いですけど、Kスタだけは、熱くしていきましょう」。お立ち台では、ファンの心も熱く引き寄せた。 (橋本雄一)
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