お知らせ
どうも、当ブログの管理人・へどばんです。
大変申し訳ありませんが、年度の頭だと言うのに長期出張が入りまして、1週間強程の期間、当ブログの更新が停止致します。
新刊ラッシュの月末でなくて、まだマシではあったのですが、読者諸氏に対しては申し訳なく思います。
出張から戻り次第、更新を再開しますので、お待ち頂きますよう、お願い申しあげます。
へどばん拝
(当記事は更新再開時に削除します)
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太平天極『パイフェラレディ』
ま、まぁ、細かいことは置いておいて、お尻重点なアングルが素晴らしかったという総括でよろしいのではないでしょうか。
さて本日は、太平天極先生の初単行本『パイフェラレディ』(クロエ出版)のへたレビューです。“(おっ)ぱい”+“フェラ”+“レディ”と大変ストレートなタイトルですが、中身も正しくその通りでございます。
フェラ描写も充実した爆乳美少女・美女達とのハードコアなセックス描写が詰まった濃い味の抜き物件となっております。
1話・作当りのページ数は20~26P(平均24P弱)と中の上クラスのボリュームで安定。基本的にエロ最優先の作りであり、シナリオ成分が軽く薄い一方、エロシーンはたっぷり濃くというスタイルを貫いています。
【トンデモなご都合主義も辞さないエロ最優先スタイル】
上述した通りにストーリー要素には乏しい作品構築であり、エロシチュエーションのお膳立てとキャラクター紹介に徹する導入パートが基本。
いじめられっ子の少年が先生の信頼に応えるために奮闘する連作や、ヤンデレ系ヒロインのダークな心情を見せ付けて主人公の青年が寝取られる形式になる短編「愛執」など、シナリオ要素で一定の面白みがある作品も存在しますが、それらの場合でもストーリー展開の面白み自体で勝負するタイプではないでしょう。
前述した短編「愛執」などは、ウェットな感情を沁み込ませたほの暗いラストでまとめることもありますが、基本的にはあけすけな欲望前回主義で押し通しており、ギャフンオチなども含めて軽いノリの終わらせ方となっています。
後述する様に、エロシーンが質的にも量的にもがっつり特盛りであり、表紙絵からその傾向も概ね推定できると思われるため、シナリオ的な面白みを評価において優先させることはほぼ無いと思われますので、購入層にとって大きな減点材料となることはないでしょう。
【むちむちと肉感的な爆乳ボディが特徴】
ヒロイン陣の年齢層に関しては、連作の女教師さんやアメリカの美女コンビなど20歳前半~半ば程度と思われる美人さん達も登場していますが、人数的な主力は女子高生さん達。
連作の先生や短編「OH!SISTER」に登場するお姉ちゃんなど、おっとり天然系の性格のヒロインもいる一方、性に奔放なギャルJKや外国人女性、果ては宇宙人などを登場させており、エロシーンへの怒涛の雪崩れ込みを可能としています。
日焼け肌のギャル娘や、褐色肌&ピッチリスーツの宇宙人、ボサボサヘア&メガネ&白衣の科学部部長、黒髪ロング&古典的なセーラー服で冷たい微笑みを浮かべるヤンデレ美少女など、キャラデザインについてはきっちり固めており、オーソドックスながらも多彩さが目立ちやすくなっているのは○。
ばるんばるんと揺れ弾む爆乳や、手前に付き出された巨尻などを視覚的に強調する構図も多く、ややピーキーな面もある肢体描写でもあるのですが、とかく物量で圧倒するという方向では成功していると評し得るでしょう。
アニメ/エロゲー系のキャッチーな絵柄をベースとしつつも、TI/クロエ系旧来のネオ劇画的な濃さ・重さを有する絵柄で初単行本としては十二分な安定感を示しています。クドさもあるため、好みは分かれる可能性はありますが、エロの濃厚さや過剰性を強調するのに好適な画風とも言えるでしょう。
【濃厚なフェラ描写とアグレッシブなピストン描写】
エロシーンが一部分割構成されることもありますが、メインとなる濡れ場は十二分なボリュームを有しており、シナリオ成分を犠牲にしてもエロの満腹感を最優先とするスタイル。
ヤンデレガールによる逆レイプやギャルJKがショタ少年を励ますおねショタH、睡姦シチュや不倫エッチなど、エロシチュエーションは多様に揃えつつ、そこらの特殊性にフォーカスするよりかは男女双方の欲望に任せてパワフルに突っ走っていくスタイルこそが身上と言えるでしょう。
前述の長尺のエロシーンを構成する上では、前戯パートに長めのページ数を割り当てているのが特徴であり、美少女がひょっとこ気味にち○こ吸いつく様子や、ねばっこい白濁液が口腔内で舌と絡まりあう痴態、フェラ2連続からのパイズリフェラで3発目といった展開など、お口描写が非常に充実しているのが大きな武器。場合によっては、フェラオンリーでエロシーンを構成することさえあります。
ピストン運動時には正常位の投入率が高く、ち○こがズボズボ出し入れされる様を後ろから捉える等のAV的なアングルをよく用いており、これといって特色はないものの、ストレートな淫猥さを連続させる画面構成は実用面を下支え。
フェラチオからの口内射精やぶっかけを複数回投入するエロ展開であるため、ここで十分な数の抜き所を設置する一方、大ゴマ~2P見開きで中出し絶頂のフィニッシュシーンでオーラスの〆を形成しており、アヘ顔絶叫と結合部の隙間から噴出する白濁液の描写でここでもインパクト重視の絵作りとなっております。
エロの濃厚さ、攻撃性で一点突破しているスタイルとも言え、絵柄の好みやシナリオの軽さで好みが分かれるでしょうが、それらの要素はエロの特性を伸長させることにつながっています。
個人的には、ギャルJKがショタ少年を励ますつもりが逆に圧倒されてしまう短編「おしゃぶりワイセツ遊戯」と、褐色肌の宇宙人に精液の御馳走を進呈な短編「遊星からのおっぱいX」がお気に入りでございます。
柚木N’『椎葉さんのウラの顔。』
単なる復讐の殺戮者でも、ナラクの操り人形でもなく、彼自身のソウルとカラテによって為すべきことを為したニンジャスレイヤー=サンの力闘!おお、ゴウランガ!ゴウランガ!ゴウランガ!!
さて本日は、柚木N’先生の『椎葉さんのウラの顔。』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『姉恋』(茜新社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
ヒロインのキャラクター描写の魅力と熱っぽい痴態の官能性で魅せるラブストーリー作品集となっています。
描き下ろし後日談を除き、1話・作当りのページ数は20~36P(平均25P強)とTI勢としては左程多くはないものの、中の上クラスのボリュームで推移。タイトル中編を中心として十分な読み応えのある1冊と言え、またエロの分量も確かな満足感のある水準で安定供給されています。
【ヒロインの“素顔”を引き出していくシナリオ展開】
中編作はストーリー展開重視、連作はエロシチュエーション重視と傾向は異なるものの、両作品に共通するのは、ヒロインの“本音”を隠した状態でストーリーを進行させる点。
甘エロ系に分類可能な連作「イモートリップ」は、兄貴への好意を直接言葉にはせず、また朴念仁な兄貴も妹の感情にはなかなか気付かないものの、妹ちゃんのピュアな好意やお兄ちゃんへの独占欲がその仕草や行動から溢れているのが大きな魅力であり、両者の微笑ましいすれ違いにニヤニヤできる趣向となっています。
これに対して、中編作に関しては、アモラルな趣向やダークなシナリオ要素を含む作品となっており、父親と肉体関係を結び、主人公にもセックスを許すヒロインの謎めいた言動で読み手の意識・興味を引き込んでくるスタイル。
互いの思惑が平行線を続けていく危惧もありながら、主人公と同じく内面に孤独を抱えていたヒロインを、彼女に“救済”も与えられた主人公が逆に助け出す終盤展開はなかなかに爽快であり、二人が対等な存在として互いを認め合うことでハッピーエンドへ至る流れも誠実な作劇と感じます。
ダーク成分があったり、シリアスなドラマを展開したりすることもある一方、過剰に話が重くなることはなく、ややあっさりし過ぎた展開・解決も存在するとはいえ、いずれの作品も明暗・軽重の良好なバランスが良質な読書感を維持させることにつながっています。
【程良い肉感の肢体描写である制服美少女達】
この作家さんの単行本としては珍しく、姉キャラクターが存在しないことには先ず要留意。年齢的にはミドル~ハイティーン級の制服美少女達で占められています。
ヒロインのキャラクター設定は、ツンデレ妹や(短編「イモートHip」)、子犬系の可愛らしさのある妹(連作「イモートリップ」)、ミステリアスなクール美少女(中編作)と、比較的ポピュラーなタイプで固められており、その第一印象で作品への取っ付きやすさを確保。
とは言え、ベタで固めたキャラクター描写ではなく、前述した様にヒロイン達の感情の“表”と“裏”を描き分け、それらが徐々につまびらかになっていく過程でもキャラクターの魅力を高めているのがキャラクター描写上の大きな美点と言えるでしょう。
バスト&ヒップのもちもちした質感も程良く打ち出されていますが、個々の体パーツの存在感や淫猥さを強調するスタイルではなく、肢体全体の整ったバランスで魅せるタイプ。性器描写等も含めてエロ面に関してはやや地味な肢体描写という印象はぬぐえませんが、後述する様に演出の良さや描写の密度の高さが映えるタイプとも感じます。
絵柄に関しては、細めの描線を組み上げつつ柔らかさのある絵柄でありつつ適度な荒れや乱れを含むスタイルであることもあって、未だに安定しない印象が若干あります。また、特に最新作の短編「イモートHip」では、一般ジャンル進出もあってか、従来の絵柄に比してかなりキャッチー&ライトな印象が強くなった印象はあります。
【ねっとりとした前戯&パワフルな抽送のエロ展開】
各エピソードに十分なページ数があることもあって、エロシーンにも実用的読書に十分な分量が確保されており、複数ラウンド制を基本とした安定の抜きツール。
共に妹ちゃんとの近親エッチである短編「イモートHip」と連作「イモートリップ」に関しては、シチューション・プレイ特化タイプであり、それぞれタイトル通りにアナルセックスとフェラチオに注力。連作前編に至っては挿入なしでフェラ&口内射精3連発という強力なコダワリを示しています。
中編作に関しては、恋愛セックスも存在するものの、ヒロインが主人公を誘惑し、童貞である彼を“経験豊富”なヒロインが妖しく微笑みながらリードする展開や、ヒロインの善意に付け込んだ父親による身勝手な近親凌辱など、ダーク&インモラルなエロシチュエーションも含んでおり、それぞれの状況におけるヒロインの痴態の差異なども魅力の一つ。
前戯パートと抽送パートの量的配分も適切と言え(フェラオンリーの連作前編を除く)、前戯パートにおいてはヒロインの性感帯をじっくり攻めほぐす愛撫描写や、ひょっとこ気味になりながらち○こに吸いつくフェラ描写など、ねっとりとした描写を大きな長所としており、前戯パートにおける抜き所の時点で十分なタメが蓄積されている印象。
抽送パート移行後は、ピストン運動としての勢いの良さや結合部見せ付け構図の露骨さなどを重視しつつ、キスや乳揉みといった手数も加えており、展開にメリハリがある分、1Pフル~2P見開きの中出しフィニッシュに抜き所としてしっかりとした盛り上がりの爆発力を付与しているのも◎。
ヒロインの多面性で魅せるシナリオの良さと、程良い濃さや妖しさも練り込めるエロ描写の実用性の高さと、これまでの作品と共通する美点を着実に示した最新刊という印象。
エロシチュ特化の妹シリーズも大変使えるのですが、ストーリー展開の引き込み力とエロシチュエーションの多彩さのアドバンテージもあって、中編作が最愛でございます。
宮野金太郎『たのしい❤B地区』
ただ、これまで、過ちを繰り返し、生まれ来る子供達への不信と恐怖に支配されてきた世界から、彼ら達が新たに明るい未来へと踏み出して作りだしていく“新世界”への希望が宿ったことが救いでした。
さて本日は、宮野金太郎先生の『たのしい❤B地区』(ジーオーティー)のへたレビューです。遅れてしまって申し訳ない。なお、先生の前単行本(初単行本)『へんたい❤山本さん』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ビッチな美少女さん達のハードなエロ描写で楽しませる抜きツールとなっております。
フルカラー短編「ようこそ!潮吹き海岸海水欲情」(8P)を除き、1話・作当りのページ数は16~20P(平均16P強)とやや控えめな部類。ほぼ完璧にエロ特化の作品構築であり、シナリオ弱め・エロ充実のストロングスタイルで押し通しています。
【多彩でありつつ個々に踏み込みは軽いシナリオワーク】
エロ特化の作品構築を概ね共通させつつ、シナリオの方向性に関しては比較的多様であり、ダークな凌辱エロ風味の作品もあれば棚ボタエロコメ的な展開の作品も存在。
中編「いけないルームシェア」については、良い意味でオーソドックスな同居ハーレム作品(まぁ、正確には“同居”ではないですが)であり、棚ボタ的なエロトラブル展開を住人達と繰り返しつつ、メインヒロインとの恋愛成就へと至る分かり易い展開となっています。
普段は真面目な言動ながらも実はビッチな好色ガール達がそれぞれの露出趣味なセックスライフを満喫な短編「みてみてえっちっち」や、海の家でエッチなバイトに奮闘する女の子を描く短編「ようこそ!潮吹き海岸海水欲情」なども、実にイージーゴーイングな快楽全能主義が明瞭と言えます。
“便器”というフレーズや乳首ピアスといった小道具などで相応に強い嗜虐性を打ち出してはいるものの、これらの作品のラストは意外にギャフンオチ的なハッピーエンド?であることも多く、最終的な暗さ・重さはほとんど残らないと言えます。
ダーク成分があったり、甘ラブ模様があったり、日常を逸脱するアモラルな香りがあったりと、作劇に含まれる要素こそ様々ですが、良くも悪くも個々の方向性に強く踏み込まないスタイルと言え、あくまでシナリオはエロの添えモノとして整えているという印象です。
【弄り倒されるヒロイン達の肢体の柔らかさ】
コンビニ誌の制約もあって公表されたキャラクター設定ではいずれのヒロインも18歳以上となっていますが、基本的には女子高生キャラクターを主体としていると解釈しても問題なく、そこに女教師やOLさんといったアダルト美女が少数名加わる陣容。
単行本タイトルに含まれる“B地区”というフレーズは、無論“乳首”のことでもあるのですが、同時に“ビッチ”も指示している感があり、その性欲の発現の仕方は様々でありつつ好色ガール達が揃っていることが、エロシーンへの雪崩れ込みを容易にしています。
主人公の寝込みを襲っちゃうお姉さんキャラなど、露骨なビッチキャラクターも存在しつつ、大人しいけどエッチでは頑張っちゃうタイプの娘さんもいれば、調教されていく内に淫らな素質を花開かせるタイプのヒロインもおり、必ずしもヒロイン主導で一辺倒という訳でもありません。
乳首吸いで引っ張られる乳房の変形や、弄られてぐにぐにと広げられるアナルなど、肢体描写に関しては攻撃的なエロ描写に貢献しており、その柔軟さを以て男性の欲望に変容させられる様相を視覚的に表現しているとも言えるでしょう。
2冊目ながら絵柄はきっちり安定しており、キャッチーなアニメ/エロゲー絵柄でヒロイン達の可愛らしさを安定的に供給。その分、エロシーンでのアグレッシブな演出とヒロイン達の痴態への変化がしっかり際立つ画風と評し得ます。
【ハードなエロ演出で彩るヒロイン達の半狂乱の痴態】
上述した通りにエロメインの作品構築であり、また色々な方向性ではありつつエッチに積極的なヒロインが多いこともあって、濡れ場は十分なボリュームが確保されており、抜きツールとして相応に優秀。
とは言え、決して長尺でたっぷりのエロシーンとは言い難いのも事実である一方、和姦・凌辱の別なく、過激で派手なエロ演出を積み重ねることで質的な満腹感を叩きだしてくるスタイルは共通しています。
長尺とは言い難いエロシーンにおいて、情報量を増すためか、小ゴマを比較的多く使用する傾向にあり、個々の描写に関してダイナミズムにはややや欠ける一方、乳首や秘所といった性感帯への攻めや表情や結合部のアップといったもので、適度なねちっこさを生じさせつつ、煽情性を積み上げていくスタイルは実用面の強化に関して成功していると感じます。
この説明的な小ゴマ描写の中で、乳首吸いなどの乳首責めが多いコトはやはり特徴的ですが、巨乳一辺倒というスタンスでもないので、パイズリや乳揺れなどのおっぱい関連の充実を望む方の要望と完全にマッチングするかは不透明であることには要留意。
粘っこい白濁液をヒロインにぶっかける前戯パートでの射精シーンを投入することもあるものの、基本的には1回戦仕様がメインと言え、十分なタメを設けた上で、ヒロインの膣内にたっぷり中出しし、だらしのないアクメフェイスを曝け出すヒロイン達がエロ台詞を絶叫する様を大ゴマ~1Pフルで提供してがっつり〆ております。
読み口軽めでハードエロという、確実に需要があるタイプの作品構築で通しており、エロ演出に十分なドライブ感がある分、抜きツールとしての頼もしさがあることをしっかり示した2冊目。
個人的には、ショート巨乳なヒロインが性的にカワイイ短編「水着っ娘 むちむち熟ケツ❤個人指導」と、人妻キャラが堕とされる短編「義姉の秘密」が特にお気に入りでございます。
小柳ロイヤル『乱チキ秘宝館GOLD』
し、しかし、一時的な措置とは言え、娘をラブドールの身代わりにして送り届けてしまう父親って・・・
さて本日は、小柳ロイヤル先生の『乱チキ秘宝館GOLD』(コアマガジン)のへたレビューです。約4年ぶりの2冊目となりますが、前単行本『聖ペナルティ学園 獄』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
幅広い年齢層のヒロインを投入しつつド迫力の乱交エロで突き進むパワフルな抜きツールとなっております。
フルカラー短編「裏祭り」(8P)と前述のおまけ掌編を除き、1話・作当りのページ数は24~30P(平均26P)と中の上クラスのボリュームで安定。シナリオ的な読み応えはあまり無いですが、各作品の分量に見合ったエロのボリューム感があり、抜きツールとして頑健な作品構築と言えます。
【エロ特化型でありつつもどかしい人間模様も魅力】
基本的には乱交エロというシチュエーションの形成に注力する作劇ではあるのですが、あっけらかんとした快楽全能主義で簡易にまとめることは少なく、ちょっとしたシリアス要素やほの暗いインモラル要素なども絡めるスタイル。
斯様なエロを通じた攻防が繰り広げられる要因としては、姉弟や兄妹などの関係における確執や嫉妬、思慕の情念が挙げられ、大好きな相手を独占したい故の行動が乱交エロにつながっていくという相反する状況となっているのは面白いところ。
集団凌辱や、逆レイプなど、嗜虐性・被虐性を有したシチュエーションも多い一方で、主要人物同士の絆・想いの確かさが善きものとして描かれていたり、割合にあっけらかんとした様相も呈しつつ近親エロとしての背徳性を打ち出したりと、やや複雑な雰囲気を有した作劇とも言えるでしょう。
エロメインの作品構築であるのは確かであり、短編メインということもあってストーリー性が強く打ち出されているとも言い難いのですが、人物関係の描写が比較的タイトであり、コメディ要素でなし崩しにしてしまうこともないため、程良く締まった作劇と評し得ます。
ラストに関しては微ダーク系のまとめ方が多く、近親相姦や凌辱シチュエーションの背徳性を引き摺らせるタイプ。あくまでも背徳の香りを残存させることがメインであり、過度に雰囲気を重苦しくすることはありませんが、ラブラブなハッピーエンドとは縁遠い傾向にあることは要留意。
【ロリから熟女まで幅広いヒロイン陣】
ヒロイン陣は、JC・JKであるティーン美少女達を中心とするものの、小○校高学年クラスのロリっ子達や30代半ば~後半程度と思しき熟女なママさん達も登場しており、年齢層は広め。また、幼いキャラクターと熟女系のキャラクターでは年齢相応の描き分けをしています。
母娘ヒロインや生徒会の面々といった複数ヒロイン制を基本としているのも特徴であり、場合によっては数十名のキャラクターを投入してそれぞれのHを連続して見せるといった物量勝負も厭わないのは流石と評したいところ。
あまりに大量である場合にはモブキャラ扱いに近くなっていますが、とは言え複数ヒロイン制の魅力であるヒロインのバリエーションを大事にしているのは確かで、身長の高低やバストサイズの大小、肌の色、表情の雰囲気などでキャラデザインを明確に分けています。
年齢層などの設定が様々であることもあって、ヒロインのボディデザインも様々であり、例えばロリキャラでも平坦バストの子もいれば、背が高くおっぱいも大きい発育良好な子も存在。また、比較的スレンダーさが目立つ美少女キャラと、柔らかいお肉を豊かに纏う熟女さんとでも、乳尻太股等の肉感の良さは共通しつつ、印象が異なっています。
キャッチー寄りでありつつ、良くも悪くもクドさを有する絵柄であり、そのから放たれる濃厚な淫臭は好みを分けると思われます。妖艶さや攻め気が目立つヒロイン描写は、劇画チックな濃さとはまた異なるタイプであり、ショタ成分が強く中性的な印象の少年達との対比でより印象が鮮明になっていると感じます。
【濃密な作画・演出で魅せる乱交エロ】
男女の攻防が入れ替わる中で、女性優位のシチュエーションと男性優位のシチュエーションを両方投入する様なケースでは、エロシーンが分断構成されることもあるものの、いずれの作品の抜きツールとして十分な分量を総体として有しています。
乱交エロということもあり、特定の相手とのセックスをじっくりと楽しみたい方にはやや不向きであり、逆に多数のヒロインの痴態を次々と投入して行くドライブ感を楽しみたい方に向いていると言えるでしょう。
絵柄の濃さがエロシーンでは更に際立っているのも大きな特徴であり、肉棒に吸いつく肉厚のリップの強調や強烈な快楽に息む表情付け、紅潮した頬や潤んだ瞳の色っぽさ、妙に生々しい質感の体液描写の添加などでエロの濃厚さを生み出しています。また、ピストンの力強さや長距離を噴出する精液など、描写に勢いがあるのも○。
これらの勢いの良さや濃厚さは、凌辱エロや逆レイプ的なものも含めて全てのシチュエーションに共通していると言え、ヒロインのアナルや口、前穴のあちこちで力強いピストンが連続されていくシークエンスはなかなかに圧巻。ここらの濃厚さや前のめり気味の勢いは、好き嫌いが分かれるとは思いますが、エロ描写における重要なポイントでしょう。
“手コキ”にコダワリがある様で投入頻度が高く、ショタち○こを弄り倒して天高く射精させる前戯パートでの抜き所に加え、中出し連発も投入することがある抽送パートも含めて抜き所は豊富。特に、複数ヒロインの中出し&ぶっかけ絶頂を1Pフルに詰め込んだ描写は乱交エロならではと言えるでしょう。
久方ぶりの単行本ですが、乱交エロへのこだわりはしっかり保たれており、また絵柄のいい意味でのクドさをキープしつつより洗練された印象があります。
個人的には、まじめな生徒会トリオがエロ懲罰に及ぶも形勢逆転されて大変な目に~な短編「あけすけNo.2☆」と、電車に満載なJKギャルに襲われて~な短編「満員御礼!ローズトレイン」が特にお気に入り。