フィギュア=世界選手権、不透明な採点システムに疑問の声
ロイター 3月18日(月)14時31分配信
[ロンドン(カナダ) 17日 ロイター] カナダ・オンタリオ州のロンドンで行われたフィギュアスケートの世界選手権の男子シングルでは、地元のパトリック・チャン(カナダ)が3連覇を達成したが、不透明な採点システムに疑問の声が上がっている。
ショートプログラム(SP)首位だったチャンは15日に行われたフリーの演技では、ジャンプで2回の転倒があったにもかかわらず、2位の得点をマーク。デニス・テン(カザフスタン)を抑えて優勝した。
チャンはふがいない演技だったとして、優勝後は2日続けてファンに謝罪。「今回の優勝を人々が疑問に思うのは理解できる」としながらも、「優勝に値する演技だった」と主張した。
また「ホッケーでは相手チームより1点でも多く取ればいいが、フィギュアスケートはそれよりも少し主観的」とし、「自分の優勝が妥当である理由について、機会があれば喜んで説明する」と話した。
今回の結果を受けて、世界選手権の元王者トッド・エルドレッジ(米国)は「パトリックを非難するつもりはないが、2回も転倒した選手があれほど高い演技構成点を獲得するのはおかしい」と指摘している。
2002年のソルトレークシティー冬季五輪でのフィギュアスケート競技の判定スキャンダルから10年以上がたった今も、フィギュア界は判定システムに対する信頼を取り戻せていない。
最終更新:3月18日(月)14時32分