抗う:原子力発祥の地で/3 変革へ、大衆の声届ける 女性参加、新たな兆しも /茨城
毎日新聞 2013年04月05日 地方版
水戸射爆撃場の返還が決まった69年以降、運動は尻すぼみになった。73年2月、政府の東海第2原発設置許可決定を受けた行政不服審査法に基づく異議申し立てには約70人が集まったが、申し立てが却下されると、同10月の設置許可取り消し訴訟原告団に参加したのは17人に減っていた。
根本は述懐する。「当時は活動家、左派に対する拒否反応があった。『お前はアカか』と言われたこともある」。そして、今に期待を寄せる。「若い母親が熱心に活動しているのはうれしい。これまでとは何かが変わる気がする」(敬称略)=つづく