抗う:原子力発祥の地で/4 出身母体の呪縛 個人意見言えぬ議員 /茨城
毎日新聞 2013年04月06日 地方版
同報告について「勝田市史料5」は「県の立場は、再処理工場設置のための水戸対地射爆撃場返還という位置づけを持つことになった」と指摘する。そして同年9月、「3、4年内の水戸対地射爆撃場の移転」を政府が閣議決定したことを受け、「反対の理由がなくなった」として、岩上二郎知事は県議会で条件付き容認を表明。県議会も翌月、条件付きで建設を認める意見書を採択した。
勝田市議会も70年1月、条件付き賛成の立場に転じ、川又も同3月に条件付きで容認を表明。71年、動燃は建設に着手した。「国が決めたことにはあらがえない」。川又はそう思っている。(敬称略)=つづく