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早野龍五「内部被曝はなかった」大報道について

2013/04/12 02:55

 

 
 
 
 
早野教授記者会見へのつぶやきと
 
坪倉医師への惜別の辞
 
 
11日朝大々的に、
「東大の研究」として早野龍五記者会見が報じられました。
日経新聞、朝日新聞、NHK、・・・・
どれも
いやになるほどの、おお持ち上げです。
 
そして、
早野教授みずからも、
自分自身でおお持ち上げです。 
 
11日早朝の早野教授によるtwitter書き込み
 
 
以下、一寸長くなりますが、twitterより
 
 
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◎twitterでは以下のような皮肉も飛び交いましたが、残念ながら少数派のようです。
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onodekita?@onodekita
さすが、ミスターゼロベクレル。 フクシマの体内被曝はゼロと証明してくれた。
 
 
 
田島なおき(再稼動反対)?@ni0615
@onodekita 御用学者が「検出限界以下でした」といえば、誤用マスコミが「内部被曝なし」と応える。
♪ ア~ん ア~ ♪ ふたりは恋ビ~ト 
アうんの掛け合い、リスコミの模範です。
 
 
 
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◎私の、朝早くの書き込みは以下の通りです。
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田島なおき(再稼動反対)?@ni0615
【早野龍五氏の内部被曝報告】テレビでは今朝「東大の研究」として大宣伝されている。紙面では例えば日経朝刊 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG10048_Q3A410C1CR8000/
 
 
 
 
 
【早野龍五報告への留保1】
6歳体重20kgの児童を例とする⇒Cs137の検出限界が
250Bq/bodyならば12.5Bq/kgに相応する。それより少しでも
低かったら「検出されなかった」又は「ゼロ」にされてしまう。
体内残留濃度12.5Bq/kgは、決して取るに足らない量ではない。
 
 
【早野龍五報告への留保2】
もし継続摂取を700日間維持していたとすると
平衡時の公式;体内残存量=τ×I/ln2を使うと
(但しIは毎日摂取量、τは実効半減期30日)、
検出限界の子どもは⇒毎日摂取量 I=5.78(Bq/d)
 
 
【早野龍五報告への留保3】
700日間の積算摂取量は⇒5.78*700=4050Bq。
ICRPの預託実効線量係数9.6E-06(mSv/Bq)を適用すると
⇒4050*9.6*10^(-6)=0.039mSv。
Cs134を考慮すれば、その2倍弱。
 
 
【早野龍五報告への留保4】
欧州放射線リスク委員会ECRRの預託実効線量係数 1.3E-4(mSv/Bq)を適用すると、
4050*1.3*10^(-4)=0.53mSv。
Cs134を考えればその2倍弱で、決して取るに足らない数字ではない。
 
 
【早野龍五報告への留保5】
子どもの年齢が低く体重が少ないほど、検出限界によって内部被曝量は隠され、
「検出されなかった」となってしまう。
 
 
【早野龍五報告への留保6】
ちなみに、15歳まで検出限界以下ということは、15歳の実効半減期100日を適用すると、その毎日摂取量は、
I=250*ln2/100=1.73Bq/d 以下となる。
決してゼロというわけではない。しかし、報道では「ゼロ」として伝わる。
 
 
【早野龍五報告の留保事項7】
ICRPでもECRRでも「被曝線量」は「内部被曝+外部被曝」である。
福島の子どもたちは、内部被曝以外に、「線量限度」の20倍である
年間20mSvの外部被曝を、制度として強いられている。
復興のための犠牲として止むを得ないというのか。
 
 
【早野龍五報告の留保事項8】
報道では低線量被曝に対する警戒感が微塵もない。チェルノブイリでも一旦低下した内部被曝量が10年後にぶり返している。早野氏の記者会見は、「福島はダイジョウブ」「福島に戻れ!」キャンペーン、
「20mSvを安全基準に!」の主張には、とても貢献しそうだ。
 
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◎しかし、次のようなバンザイをさけぶ御婦人がいました。
護憲文化人の代表ともいえる池田香代子さんです。
 
 
 
池田香代子(いけだ かよこ、1948年12月21日 - )は日本のドイツ文学者・児童文学者・翻訳家・口承文学および都市伝説研究家・エッセイスト、平和運動家。
世界平和アピール七人委員会のひとりで社会運動家としても知られており、近年は有事法制制定や教育基本法改定、防衛庁の省への昇格、格差社会の到来を批判し、日本各地で講演を行なっている。イラク戦争が起きる前後にはイラク・アクションと名づけた活動を行い、国会議員に戦争反対を訴える活動を行った。
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池田香代子?@ikeda_kayoko
 
 
涙出る程嬉しいRT @hayano: 早野坪倉宮崎論文:
【テレ朝】 http://bit.ly/Z9wrw8
【日テレ】 http://bit.ly/Z9wtnR
 
 
これ保存できない?RT @hayano: 早野坪倉宮崎…
【テレ朝】 http://bit.ly/Z9wrw8
【日テレ】http://bit.ly/Z9wtnR
 
 
福島県の給食丸ごと検査も早野龍五先生の提唱。
ツイッターで保護者に「そういう事をしてほしいか」アンケートをとって始めた。県の毎日のデータを見ると、食材にだんだん福島県産が増えている。最初は牛乳だけだった。慎重に切り替えていってる様子がよくわかる
 
 
私達のこの社会、すごくない?!黒い紙にポチッと穴が開いて、そこから強い光が差し込んだような気分です。そういう穴はいっぱいある。もっともっと増やそう
ーーーーー
 
 
◎被曝をさけるための避難を敵視して帰還と復興を叫ぶ、
人権無視につながる「放射能安全」の旗振り役を
自称護憲派が務めているというのも、
残念ながらこの国のゲンジツです。
 
池田香代子さん「非難されたあなたへ」信濃毎日新聞

 

その要所かきおこしhttp://blogs.yahoo.co.jp/hayaao2011/archive/2012/06/13 

  • 「あれから、情報は日々改まり、わかってきたことがたくさんあります」
  • 「発災当時、私たちにはなんの知恵もありませんでした」
  • 「福島でも学校給食からはほとんど放射性物質が検出されない」
  • 「福島の部活の高校生79人をホールボディカウンターで計ったら、心配なほど内部被曝している人は一人もいなかった。」
  • 「極め付きは、放射線の影響がより深刻だとされていた子どものほうが、むしろ被曝をはねかえす力をもっていることを示す知見です。」
  • 「修復能力も子どものほうが上なのだそうです。」
 
 
◎早野教授はもういいでしょう。、
2年前の311直後から、文科省副大臣の依頼で、「メルトダウンは有りえない」など、根拠のない安全論をtwitterで振り撒いて功績をあげた人なのですから。
しかし、南相馬病院で活躍した若き医師、坪倉正治医師はどうしても惜しい人です。
早野さんに追随する今の姿をみて、私は惜別の辞を送らざるをえなくなりました。
 
 
 
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田島なおき(再稼動反対)?@ni061549分
 
 
早野龍五教授は、南相馬病院非常勤の坪倉正治医師を同じ東大の人間(早野=理学部、坪倉=医科研)だし、WBCの面倒を見てあげた自慢の弟子だと思っているかも知れないが、私の評価は違う。
 
 
坪倉医師のすばらしいことは、「内部被曝はない」を宣伝する早野教授とは全く逆です。坪倉医師の功績は、殆どの学童生徒に「内部被曝」があることを証明したことです。
 
 
当時、すなわち2011年の7月、山下俊一率いる福島県県民健康管理検討委員会は、ようやく重い腰をあげWBC測定をはじめたが、「検出限界値」が余にも高く、子どもの9割は「データなし」だった。それに対して、南相馬病院の坪倉医師は・・・
 
 
坪倉医師は、なんとか「データ」を残そうと奔走した。検出限界値を下げようと努力した。検出限界値は山下らの半分以下に下げて、小中学校生徒を検査することができた。その結果、小学生のおよそ半数で、「内部被曝量」を数値データとして残すことができた。高い数値か低い数値かが問題なのではない。
 
 
坪倉医師がWBCデータを数値として残したことの価値は、仮に低い数値であってもデータさえ残っていれば、将来病気にかかったときに、放射線・放射能 との因果関係を論ずることができる、ということだ。山下一派のデータを残さないやり方とは全く違っていた。
 
 
御用学者たちは、「この程度の線量なら病気になるわけがない」とICRPの原則に反して嘯(うそぶ)いていた。しかし、低線量で病気になるかならないかの研究は、放射線影響を過小評価する山下・長瀧やIAEAによって切り捨てられてきた。
 
そうした御用学者たちの風向きに一矢報いたのである。
 
被曝した子ども達の立場に立てば、データさえ残っていれば、将来万が一健康被害が露(あらわ)になったとき、その医療保障を求めて裁判に訴えることもできる。データがなければ、それもおぼつかない。
そういう意味では、坪倉医師は被曝した子ども達の恩人でもあるのだ。
 
 
低線量被曝の健康影響は、医学者にとっても、未知の領域の研究、治療対象だろう。データが有れば、子ども達の健康状態に即した、予断のない医学がなりたつ。しかし、データがなければ、見捨てられる。そういう意味で私は、坪倉医師の業績を高く評価する。
 
 
…しかししかし、ここにきて「内部被曝なし」「ゼロ」を強調するキャンペーンに加担するとなれば、ご自分の初心を裏切ったことになる。まさか、子ども達と医療保護とのきづなを断ち切ろうというのではあるまい。立ち止まって省みることをお勧めする。
 
 
坪倉医師への惜別の辞は
以上です。
 
 
ni0615田島拝

カテゴリ: コラむ    フォルダ: 東日本大地震と福島原発人災

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