祇園暴走:事故から1年 犠牲者悼む
毎日新聞 2013年04月12日 11時24分(最終更新 04月12日 13時00分)
花見客ら7人が死亡し、12人が重軽傷を負った京都市東山区・祇園の暴走事故は12日、発生から丸1年を迎えた。現場周辺では関係者が法要や献花をし、犠牲者を悼んだ。
軽ワゴンが最後に激突した電柱近くにある公園では午前9時、浄土宗専念寺(同市左京区)の井川幹男住職(56)が一周忌法要を行った。井川住職が地元住民らに呼びかけて作った地蔵3体(約20〜30センチ)を前に、地元商店主ら約30人が犠牲者の冥福を祈った。井川住職は、事故で死亡した同市右京区、介護福祉士、奥村昌彦さん(当時40歳)の実家を檀家(だんか)に持つ縁で、月命日ごとに現場で読経を続けてきた。
犠牲者の澤西桃代さん(当時62歳)が勤務していた呉服店の八木茂康社長(65)は「真面目な方で貴重な人材だった。一人息子を残し、さぞ悔しかったことだろう。こんなことが二度とないよう祈りました」と話した。
多くの被害者が出た大和大路通と四条通の交差点近くには献花台が設けられ、花を手向けて静かに手を合わせる人の姿もみられた。【岡崎英遠、花澤茂人、村田拓也】