「もう何でもいいや」高橋、SP2位も4回転失敗 フィギュア
産経新聞 4月11日(木)22時40分配信
フィギュアスケート・世界国別対抗戦第1日(11日、国立代々木競技場)演技直後に大量の花束がリンクに投げ込まれても、高橋は祝福を受ける気分にはなれなかった。2位に食い込んだものの、リンクを降りる際の表情はさえなかった。
冒頭の4回転ジャンプに好転の兆しが見えない。この日も両足着氷。回転が大きく足りず、3回転の基礎点しか得られなかった。前日からの公式練習や演技直前の6分間練習でも着氷の乱れが目立っていた。演技後は「ジャンプは、自分でも信用できなかった。吹っ切って、もう何でもいいやという気持ちだった」と、珍しく投げやりな感情を表に出した。
後半の連続3回転ジャンプも2本目の着氷でバランスを崩し、技の出来映え点で減点。華麗なステップで会場を魅了したとはいえ、演技全体の技術点だけなら38・19点で9位だった。
2月の四大陸選手権で7位に終わると、3月の世界選手権でも6位と奮わなかった。ソチ五輪シーズンの来季限りでの引退を表明し、今季最終戦となる今大会を「五輪に向けたスタートのつもり」と位置づけていたが、SPを終えてもまだ足踏みが続く。
今季最後の演技となる12日のフリーに向け、「ジャンプが急によくなるとは思わない。一度壊していくくらいの気持ちでやるしかない」。浮上のきっかけをつかむための開き直りが「吉」と出るか。(田中充)
最終更新:4月11日(木)22時40分