阪神先発の榎田=甲子園球場(撮影・山田喜貴)【拡大】
殊勲の左腕を、和田監督も「低めに集めて、緩急も使って榎田らしい投球だった」と称えた。そして「相手うんぬんより投手陣がバッテリーを含めて粘り強く投げてくれた。それが2勝1分というところにつながった」とうなずいた。
正念場だった。借金2で迎えた甲子園開幕、相手は開幕7連勝だった巨人-。移動日の8日に全体練習を行うなど気合を入れて臨んだ3連戦。そこで、今季初の連勝&初のカード勝ち越しで借金を完済した。しかも歴史的な3試合0封だ。
決断も冴えた。八回のピンチでは、迷わず福原にスイッチ。捕手も日高から藤井彰に代えて後続を断つと、九回は久保が初セーブ。本来の守り勝つ野球が見えてきた。
「やっと5割に戻った。気持ちを新たに、もう1度開幕ぐらいの気持ちでやりたい」と語気を強めた和田監督。16日には東京ドームで巨人と再戦する。先発陣は同じ顔ぶれとなる見込みだ。もちろん記録継続を狙う。そして一気に順位も、ひっくり返してみせる。(長友 孝輔)
(紙面から)