◇四表の静謐(しひょうのせいひつ)を祈り行動する。

今月の御書は立正安国論です。
立正安国論が書かれたのは、未曾有の国難が重なっていた時期でした。
飢饉、地震、疫病、異常気象などが頻発し、その悲惨が国土を覆っていました。
以下に立正安国論が提出された直近の4年間を振り返ってみましょう。
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1257年2月23日、京都大地震。同年8月1日、鎌倉大地震。
1258年、全国で暴風雨。寒気にて作物大被害。同年8月、大流星。
同年10月16日、鎌倉大洪水。
1259年、全国で疫病大流行。
1260年(文応元年)4月29日、鎌倉大火。同年6月1日、鎌倉暴風雨、大洪水。
(同年7月16日、立正安国論を提出)
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大聖人は各種の大災害に、まだ発生していない他国侵逼(たこくしんぴつ)、自界叛逆(じかいほんぎゃく)の二難を予見され、立正安国論を北条時頼に提出されました。
本論には、「正法を捨て、邪法を立てていることが根本原因である」こと、その対策として「誤った思想を断ち切り、正法を打ち立てる以外にない」とされています。
そして、結論として以下の内容が書かれています。
「汝(なんじ)須(すべから)く一身の安堵を思わば・先ず四表(しひょう)の静謐(せいひつ)を祷らん者か」
「汝早く信仰の寸心を改めて速に実乗の一善に帰せよ・然れば則ち三界は皆仏国なり」
四表とは、東西南北。静謐とは、世の中が穏やかに収まっているさま。
日蓮大聖人は、「自らの安泰を願うならば、まず国の平穏を祈りなさい。そして、自身の一念を変革し、すみやかに真実の教えを実践しなさい」と国主を諌められました。
同様の内容として、一生成仏抄に「衆生の心けがるれば土もけがれ・心清ければ土も清しとて・浄土と云ひ穢土と云うも土に二の隔なし・只我等が心の善悪によると見えたり」(384頁)とあります。
すなわち、一人一人の心の次元の変革は必ず国土の変革をもたらし、安国を築くことができるとご教示されています。
尚、現代は、主権在民の時代であり、主権者は民衆の一人一人になります。ゆえに、総理大臣1人を諌暁するというものではありません。
さて、池田先生は、大白蓮華4月号の巻頭言に次のように述べられています。
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大聖人は生涯、大難を覚悟され、正法正義を語られた。報恩抄には、「今度命をおしむならば・いつの世にか仏になるべき、又何なる世にか父母・師匠をも・すくひ奉るべきと・ひとへに・をもひ切りて申し始め」(321頁)とも明かされている。
労苦は多い。多忙な日々でもある。
しかし、全てが一生成仏の道であり、最高無上の報恩と孝養を果たす道なのだ。
私たちの座談会をはじめ、少人数の「草の根」の語らいも、この大聖人の法座に真っ直ぐ連なっている。
あの友、この友と希望の対話を広げながら、立宗760周年を大勝利の行進で飾ろう!
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私も襟を正し、この大勝利の行進に参加しいたします!(^^)
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