日本サッカー協会の田嶋幸三副会長が１１日の理事会後、男子中学生への傷害容疑で元Ｊリーガーのサッカーコーチ西脇良平容疑者が逮捕されたことについて言及した。

　田嶋副会長によると、８日午前に被害者の保護者からサッカー協会に連絡があり、事態を把握するため協会側はすぐに岐阜県サッカー協会に調査を依頼したという。岐阜県サッカー協会幹部が同日中に保護者と面談、翌日には西脇容疑者からも事情聴取を行っていた。

　田嶋副会長は「残念で仕方ない。（自分が）指導者養成を責任を持ってやってきたことを考えると、頭にくる。非常に憤りを感じているところです」と話した。

　くしくも日本サッカー協会ではこの日の理事会で、暴力根絶の「大方針」を決めたばかり。その主な柱が、約１０万人いるすべてのサッカー指導者に暴力根絶の宣誓書を提出させることと、ホットライン（電話窓口）の開設だった。「その矢先にこういうことが起きたのは残念だし、我々が早く対応をすべきだった。サッカー界は徹底しないといけない」。具体的な規定などをつめて、５月の理事会で正式発表する。