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【グラニュース】


闘莉王、若手に辛口エール

2013年4月12日 紙面から

 名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(31)が11日、若手に辛口のエールを送った。10日のナビスコ杯・大分戦ではMF磯村と田鍋が先発に抜てきされたものの、前半終了時にベンチへ退けられた。闘莉王は「後がない気持ちでやらないと」と助言。自らの若手時代を思い出しつつ、伸び悩む選手たちの奮起を強く促した。

 成功したいのなら、もっと気持ちを表せ。大分戦から一夜明け、軽めに体を動かして練習を終えた闘莉王。この試合で前半終了時にストイコビッチ監督から事実上の“ダメ出し”を出された田鍋と磯村に話題が及ぶと、口調が熱を帯びた。

 「ウチはこういうことが何度かあるね。入ってすぐいいプレーをするというのも難しい」。Jリーグ開幕戦では新人DF牟田が先発起用されたが、後半早々に交代を命じられた。大分戦での田鍋、磯村も似たケース。抜てきされた若手が指揮官の期待を裏切る事態が相次いでいる。

 若手の立場に一定の理解を示しつつも、闘莉王は続けた。「とにかく結果を出すしかない。前半で3点くらい取るくらいじゃなきゃダメ。後がない気持ちでやらないと」。有無を言わさぬ結果を示せば、監督も認めてくれる。デビュー戦で決勝ゴールを挙げたDF本多がレギュラーを奪取したのが好例。己の力で殻を破れと語った。

 闘莉王にも不遇の時代はあった。プロ生活をスタートした広島では外国人枠の問題もあって出場機会を十分に得られなかった。「オレだってすべてがうまくいったワケじゃない。『何で出られないんだ』と思ったこともあるけど、ピッチ上では一秒たりとも気の抜いたプレーをしたことがない。それだけは言える」と振り返る。

 先発だろうとベンチスタートだろうと目の前の一分一秒に完全燃焼してきた。小さな積み重ねが、今の不動の地位を築き上げたのだ。

 「昨日の2人は極端に悪かったとは思わない。自信をなくさずにプレーしてほしいね」と闘莉王は付け加えた。J6節新潟戦(13日・豊田ス)での抜てきは微妙だが、最強DFは厳しさと優しさを交えた視線で若きタレントを見守っている。

 (木村尚公)

 

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