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最終更新:2013年4月11日(木) 19時49分

縄文人がサケ煮炊きか 「世界最古の調理の跡」

 縄文時代のごく初期、今から1万5000年前に作られた土器から、「サケ」などの魚を煮炊きしたとみられる痕跡が見つかりました。今回の発見は「世界最古の調理の跡」として注目されています。

 11日付けのイギリスの科学誌「ネイチャー」。「世界最古の調理の跡」という見出しが・・・。新潟県立歴史博物館やイギリス・ヨーク大学などの研究チームが発表した論文です。

 研究に参加した新潟県立歴史博物館で、同じ時期の縄文土器を見せてもらいました。縄文時代のなかでも1万1000年前から1万5000年前というごく初期のものです。

 「『おこげ』がついているのが分かりやすいと思いますけど、これを削り取って調べた」(新潟県立歴史博物館 西田泰民専門研究員)

 大発見の手がかりは、この「焦げあと」でした。北海道の「大正3遺跡」や福井県の「鳥浜貝塚」から出土した縄文土器についていた「焦げあと」を分析したところ、海の魚などを高温で調理した際にできる「脂肪酸」が含まれていることがわかったのです。

 「出てもおかしくはないと思っていたが、意外に数が多かったのが印象的」(新潟県立歴史博物館 西田泰民専門研究員)

 土器が出土した遺跡の多くは内陸にあることから、魚は海と川を行き来する「サケ」などの可能性が高いとみられています。川で捕まえた「サケ」を土器で煮て食べる・・・。縄文人は、こんな暮らしをしていたのでしょうか。

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 「人間が土器を使い始めたときに一体何のために使っていたかという、大きな手がかりを得ることが大きな意義」(新潟県立歴史博物館 西田泰民専門研究員)

 研究チームは、さらに調査を進め、縄文時代の食生活の変化と土器の利用法を解き明かしたいとしていますが、縄文人は意外とグルメだったのかもしれません。(11日17:04)

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