村上春樹氏　３年ぶり新作発売に深夜の熱狂、０時と同時に購入

１２日午前０時に書店に並んだ村上春樹氏の新作 Photo By スポニチ

　世界的な人気作家、村上春樹氏（６４）の新作小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の発売が１２日午前０時、解禁された。「１Ｑ８４　ＢＯＯＫ３」以来３年ぶりの長編小説。前作と同様、作品の内容が事前に明らかにされていないことでも注目され、深夜営業する一部書店は解禁と同時に販売を始め、いち早く新作を手にしたいファンらが買い求めた。

　東京都渋谷区の代官山蔦屋書店では１１日夜、熱烈なファン“ハルキスト”ら約５０人が村上作品を語るイベントを開催。カウントダウンを行い、日付が変わると同時に販売を始め、１００人以上が列をつくり買い求めた。都内の服飾デザイナー彦坂玲子さん（３５）は「今夜は寝ずに最後まで読んでしまいそう」と笑顔。神奈川県川崎市の男子大学生（２５）は「漫画喫茶で朝まで読みます」とうれしそうに話した。

　版元の文芸春秋によると、事前予約で既に発行部数は５０万部。１２日は三省堂書店神保町本店（千代田区）など各地の書店が開店時間を繰り上げて営業する。