遠隔操作ウイルス事件で、共同通信社(東京都港区)の記者が昨年10〜11月ごろ、「真犯人」を名乗る人物が犯行予告などを送信するのに使ったフリーメールの管理サイトに、パスワードなどを入力してアクセスしていたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。
不正アクセス禁止法は他人のIDやパスワードなどを勝手に利用することを禁じており、警視庁は詳しい経緯を調べている。
捜査関係者によると、この記者は犯行声明の内容などを基にパスワードを推測し、何度か試しに打ち込んでいるうちに、偶然アクセスに成功したとみられる。管理サイトに複数回アクセスし、メールの送受信履歴などを閲覧した形跡があったという。
共同通信の吉田文和編集局長は「真犯人に近づく目的だったが、取材上、行き過ぎがあった。厳正に指導する」としている。(2013/04/12-01:25)