比例法は対象の形を、大きさと位相の関係としてとらえていく方法で、これを通じて空間感覚や構成感覚が鋭くなっていきます。
この比例法の体系は、「いくつかの分量の集まり(1)、それらの種類と脈絡(2)、それらの具体的組成(3)、そしてそれら相互の作用場(1)」とまとめることができます。前回の講座─比例法(1)─は、この方法の最も基礎的な、外延的なもののとらえかたを解説しました。今回はその続きで(2)(3)(4)を解説していきます。
前回は「いくつかの分量の集まり──」つまりV(垂直)・H(水平)、系統別にそれぞれの最大値を基準値10として、各部の大きさを10:9、10:8‥‥と枚挙していきました。それによって像の枠組がおおよそとらえられています。
しかし、単純な(1)の方法ですが、垂直・水平系の誤差も含まれますし、外延の基準からは測りにくい場合(下図)もあって、若干の経験を要します。
そこで見方を変えて次の方法の(2)そして(3)(4)とより実践的な方法にすゝみ、多角的に形を問いかけていきます。
無論、これらの方法も前回の(1)なしには「始まらない」し、(2)があって(3)、(3)があって(4)が可能になるのです。──これが体系性です。 |