デッサン講座

編著 関根英二;ルボー主宰
   今回は、これからはじまるデッサン講座・技法の体系全体を、図版の一部を抜粋して概観したいと思います。
 体系は最も基本的な形や色の見かた、構成のしかた「比例法」「関係法」にはじまって、基本の応用としての形態の表現技法「体制法」、そしてさらに多様なデフォルメの構成表現技法「構成法」にわたる全体です。
 

 比例法は対象の形態を成す形と色をとらえる四つの方法に成っています。
 対象をタテ・ヨコの比・各部の分量のしくみ(これをプロポルシオンという)をとらえ、またその多様な色価(バルール)を、グレイ・スケール(明度基準)によってとらえていきます。
 
方法1)の図版
対象のタテ・ヨコの比、
各部の比をつかむ。


明暗の比、各部の
色価をとらえる。

 この方法には点・線・面という三つがあり、それぞれ四つの方法を含みます。
 対象の形を、ポイント・線の方向性・面(図形性)のしくみとしてとらえ、また対象の多様な色価を、トーンの種類、そのバランスや、対比としてとらえていきます。
 
  方法1)の図版
ポイントの位置関係が形をつくる。 ポイントとなる色価の関係が
全体の色調を統一する。
 
方法3)の図版
 フォルムをつくる各部の線の方向性(角度)をみること、
 全体の色調のつながりや流れをとらえる方法 。
 フォルムは面の組合せ、色価の対比(コントラスト)のしくみです。これを場といいます。
 この方法は、そのフォルムの場をとらえていく四つの方法の全体です。
方法4)の図版
●下記(ブルー)のシリーズを公開しています。
第1回;素描技法を体系的に学ぶ
第2回-前編-;デッサン技法全体の概観-top
第2回-後編-;デッサン技法全体の概観
第3回;<比例法>形象(前編)
第4回;<比例法>形象(後編)
第5回;<色価>バルール
第6回;<比例法>色価(前編)
第7回;<比例法>色価(後編)

第8回;<点関係法>形象
第9回;<点関係法>色価
第10回;<線関係法>形象
第11回;<線関係法>色価
第12回;<面関係法>形象
第13回;<面関係法>色価
第14回;<体制法;概観>
第15回;<線体制法>

第16回;<面体制法>
第17回;<構成法;概観>
第18回;<点構成法>

 
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