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出欠決まらず長官苦言 皇太子夫妻オランダ即位式 20日切り異例の事態

 30日に行われるオランダ国王の即位式に招待されている皇太子ご夫妻の出欠が、式まで20日を切っても決まらない異例の事態になっている。療養中の雅子さまの体調を見極めているのが主な原因だが、宮内庁の風岡典之長官は11日の定例会見で「一刻も早くお決めいただく必要があり、そのことをお願いしてきている」と発言、ご夫妻に早急な決断を促した。

 宮内庁によると、3月初めにオランダ王室から外交ルートを通じ、皇太子ご夫妻の出席を求める打診があり、回答の締め切りは3月上旬とされていた。回答がないまま4月1日には正式な招待状も届いたが、当初の締め切りから1カ月過ぎても保留状態が続いている。

 外交ルートの打診の段階で出欠の意思を確認した上で、正式な招待状を送るのが通例。回答が遅れると、晩さん会や式典での招待客の席次が決まらないなど相手国側の準備に影響を及ぼしかねず、王室同士の儀礼上の問題を指摘する声もある。

 国内手続きの面でも天皇や皇族の海外訪問には、閣議決定や閣議了解が必要だ。外国王室の葬儀など急な場合を除くと、約1カ月前に閣議で正式に決まることが多い。

 風岡長官は「即位式の期日も近づいていて、オランダ側の準備を考えなくてはいけない。閣議了解の手続きも必要だ」と述べ、相手国の準備や政府の手続きを考慮するよう求めた。

 雅子さまは療養生活に入られて10年目。今年は被災地の民俗芸能を鑑賞するなど公務の機会も増えているが、依然として体調の波があり、行事出席も当日にならないと分からないケースも多い。こうした中で、多くの招待客が集まる海外の公式行事に出席できるかは未知数だ。

 さらに皇太子ご一家が2006年、雅子さまの療養を兼ねオランダで静養した際には、国内公務を休んでいるのに海外静養をしたことが批判された。「今回がその再現になるのは避けたい」と気をもむ宮内庁関係者もいる。

 オランダの新国王となるアレクサンダー皇太子と皇太子さまは、国連「水と衛生に関する諮問委員会」で、それぞれ議長、名誉総裁を務めるなど親交が深い。ご夫妻も即位式出席に強い意欲を示しているとされる。

 11日午後には外務省国際情報統括官を住まいの東宮御所に招き、急きょ雅子さまも出席して2人で説明を受けた。

[ 2013年4月11日 20:00 ]

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