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お買い物
リンはアレクとレイの三人で移動していたが、リンは疑問を感じていた。

(てっきり、護衛がついて来ると思っていたのにまさか、三人とは思わなかったよ!)

王子であるアレクが従者の一人だけを連れて来るとはリンには理解が出来なかった。

「アレク様一つ聞いても良いですか?」

「はい!なんでしょう?」

「護衛の方は、いらっしゃらないのですか?」

「せっかくのデート何ですからそんな者は必要ありません!・・・本当はレイも邪魔なんですがね!・・・チッ!」

アレクは残念な顔で言った。

その言葉を聞いたレイが泣きそうな顔で言った。

「アレク様・・・今、自分も邪魔な存在って、言いましたよね・・・しかも舌打ちしましたね!?」

そんな、会話をリンは見ながら顔を引きつらせていた。

(この変態王子、サラっとデートって言ったよね!)
まさか返事に怯える、リンがいた。

「でも、アレク様・・僕はそんなに強くないし、レイ様だけで宜しいのですか?」

「気にしなくて良いですよ!何かありましたら、私が貴方を守りますから・・・それから、様は止めて下さい・・アレクとお呼び下さい!あの方に似た貴方からこそ、アレク呼ばれたいのです!」

「はあ、でも王子であるアレク様を呼び捨てで呼ぶことはできません!」

リンが申し訳なさそうに言うと、アレクは泣きそうになっていた。


「では、もう少し距離がありますので歩きましょう!」

広場から、城下街での広い道にでて三人は歩いて行った。

(この先にはグランの庶民が絶対に行く店があるのだ!)

店が見たのか、興奮して先に走り出しすレイを目で追いながら何気なくアレクに訪ねた。

「レイ様とアレク様はいい乳兄弟なのですか?」

「まさか、全然、違いますよ・・・なぜですか?」

「そうなんですか?兄弟みたいに仲が宜しいので」

ただの王子と従者とは思えない関係にリンは見えた。

(ひょっとしたら・・・大人の関係なのか!?・・・アレク様の性格なら十分に考えられる・・・変態だし!)

そう考えているリンを見てアレクは第六感で察知したのか、アレクは直ぐに言葉を発した。

「レイとは子供の頃からの付き合いです、昔からの悪友と言う感じでしょうか・・・決して・・・ホモではないですよ!」

「・・・では、アレク様が最も信頼している方なのですね!(外れたか!)」

「・・・・・・・・・・今、小声で、【外れたか】と言いませんですたか?」

アレクは苦笑いをしていたが、否定もしなかった。
リンはそんなアレクを見て微笑んでいた。

先に行ったレイはあちらこちら寄り道をしていたが、アレクはリンに合わせて歩いていたことにリンは気がついた。

(アレク様はやっぱり、優しい方だな・・・)

普通、リンみたいな下級兵士などを貴族は見下して来るものが多いのだがアレクやリンは全然、そんな素振りさえ見せずむしろ同等に接してくれるし、レイの勝手な行動にも何も言わず、アレクの寛大さをリンは見た。

多分、アレクは自分の地位は関係なく、自分自身に自信があるのだろう自らの力で困難があっても、乗り越える自身と折れない心が今のこの人を作っているのだろう。

(優しさだけじゃ無い・・・重い身分に押しつぶされないだけの力と誇りをこの人は持っている。・・・本物の王子様なんだなぁ)

アストラの王家では、何故か子供は一人しか作っていけないと昔から決まっており、多分、跡目争いを起こさない為だと思われているが、真相は謎であるがアストラの歴史はかなり古く1200年前から続いているとも言われている。

リンは感心しながらアレクと道を進むとレイが大きな店前で手を振っていた。

「これは・・・私が探し求めていた物が在りそうな店です!」

レイはかなり、興奮気味である、そんなレイをアレクはため息をついて、店の方を見てみた。

店は魔導関係のお店で禍々しいオーラを発していた。

「ここは魔道具屋ですよ。入ってみますか?」

「是非とも!?」

レイは早々に店の中に入って行った、そんな姿をリンとアレクは苦笑いしなが店内にえ入って行った。

レイが店の主人に聞いていた。

「手前から薬草、魔道書、魔道具、武器の順番です!」

店の主人が教えてくれた。

「魔道書!?・・・買う買う!見せてくれ!」

レイは喜びの声で叫ぶ。

グランでは魔法はあまり好まれておらず、魔法を使える者が少ないと言うのが大体の理由なのだが、グラン王国は国境沿いのの国なのでよく、商人や旅人が訪れるので色々な、店があるのである。

レイが主人に頼んで古そうな魔道書を取って貰っていた。

「・・・・なにこれ?・・・・読めネェェェェェェェェェェェ!?」

レイは悔しそうに叫んでいた。

「やっぱり、お前は・・・・・・・アホだ!」

アレクが意味深に呟いた。

アレクの言葉が、聞こえたのか泣きながらレイがこっちを見る。

「シクシク・・・アホと言う方がアホなんですよ・・・アレク様・・」

「叩斬ってやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

「すんましぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」

青筋を立てたアレクと土下座しているレイをリンはため息を吐き、首を左右に振って

「ダメじゃ!こりゃ!」

と呟いていた。

店の主人は顔を引きつらせていた。

気を取り直したレイは次は、武器の方を見ていて、気に入ったのあったのか、ロッドを手に取ってみた。

「す・す・す・・素晴らしい!!!!!」

レイが手に取ったロッドは先端にハートの飾りがついており、なぜだかグリップにはボタンらしき物があり、
ボタンを押すとハートがクルクル回りだし、さらに変な音楽が流れていた。

「これ買った!!!!いくら?いくら?」

主人にレイは至近距離で聞いた。

「近い!近い!!離れてください!!!!・・・そんあに欲しいならタダで差し上げますよ!・・・長年、買い手もいない物ですし・・・本当にそれ欲しいの?」

「マジ!欲しい!欲しい!・・マジで欲しい!」

「ではお譲りいたしましょ・・・」

「ロッド!とったどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

そんな、やり取りをアレクとリンは暖かい視線で見守っていた。

ご機嫌なレイを、おいてアレクとリンは小物屋に来ていた。

レイが店内で、腕輪を見ていると、何故か気になる腕輪があった、それは紫色で月の彫り物がしてあった。
どうしても、リンはその腕輪から、目が離せなかった。

「リン?それが、欲しいのですか?」

「い・いえ・・気になったものですから・・・」

「では、プレゼントいたしましょう」

「えっ?いいで・・・うぅぅぅ!?」

リンが言ってる最中ににアレクは優しく手を当てて言葉を遮り、店員を呼んだ。

「済まないがこの腕輪くれ」

「はい!畏まりました」

店員は腕輪を袋詰めしてくれた、そしてアレクは会計を済ませると優しく微笑みリンに袋を手渡した。

「今日、付き合ってくれた、お礼です」

「えっ?でも・・・そんな高価なもの貰えません」

「良いのですよ!今日の記念品として受け取って下さい」

「・・・・・・・・でも」

「貰ってくれないと、家まで行って、添い寝しますよ!・・・KISSも、もれなくついて来ます!」

「はい!貰います!有難う御座います!!!」

そう言ってリンはアレクから袋を貰った。

(くそ!!!この変態め!・・・いつか、埋めてやる!!!)

リンは人知れず心に誓うのであった。

そして、日も暮れ始めたので三人は帰る事にした。

「今日は有難うございました、アレク様」

「いえいえ!こちらこそ楽しいデートでした!」

「・・・・・埋めていいですか?」

リンはこれ以上ない笑顔で言った。

「貴方のそのSな所も凄くいいです!・・・次は是非、女装で会ってくだい!」

「嫌です!」

アレクは泣いていた。

そんな、やり取りとは別に、レイは口笛を吹いて、スキップしながらハートのロッドを振り回していた。

もう、日も暮れ始めた頃だった・・・・。
すいません・・・仕事だったので1話しか書けませんでした。

今回はレイを暴走させてみました。


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