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憶測?
リンはレイが言った、アネルの事を知っていた、実際には会った事は無いし
見た事も無い、しかしアストラ王国の真珠の様なお姫様の噂は、リンも聞いたことが
あった。

「アネル・ロラン様・・・・あのアストラ騎士団、最強の男、クラウド・ロラン公爵のたった一人の娘です!」

レイが懐かしそうに話した、その名を聞いてアレクも顔を歪めた。

「でもアネル様は確か、4年前に病気で亡くなったのではないのですか?」

リンはレイに聴き直した。

「確かにアネル様は4年前に亡くなってしまわれましたが、アレク様はこの4年間アネル様は何処かで
生きていると思い、今まで他の国を訪問と言う形でお探しになられていたのです」

レイはリンの顔を懐かしそうに見ながら語った。

(アネル様はそんなに僕と似ているのか?)

不思議そうな顔でレイの顔を見つめ返した。

「でも、アネル様の葬儀はあったんじゃないんですか?・・・どうして、アレク様達はアネル様が
生きてると思われるのですか?」

「それは・・・」

「それについては、私が話そう!」

今まで俯いていたアレクが語りだした。

「あれは、アネルの葬儀の時だった、最後の別れを告げる為に、アネルの柩に花を添える時に解ったのだが
アネルには左耳の後ろに月の様な小さいアザがあったのだが、柩の中のアネルにはそのアザが無っかたのだよ!
そして、私はクラウドが私からアネルを引き離す為にこんな事をしたんだと思ったのだよ!」

リンはその話を聞いて呆気に取られていた。
でも、リンには一つの疑問が残った。

「なぜ?クラウド様はそんな事をする必要があるのですか?」

「そっ・・それは・・・」

アレクは顔を引きつらして言葉が詰まった。

レイがため息をして代わりに説明した。

「4年前のアレク様は毎日様に、アネル様を追いかけていたのです、アネル様は毎日、必死に逃げて
おりましたからね・・・クラウド様がお怒りになったのはアレク様がアネル様にに夜這いをしようとして
屋敷に入った時が決めてですね・・・あの時のアネル様の怯え方は凄かったです・・・お気の毒に・・・」

その話を聞いてアレクはまさに、黒歴史を暴露されたようで気づけば部屋の隅でかがむ様に体を震えさせていた。

そんなアレクを見てリンは軽蔑の眼差しをアレクに送っていた。

(この人は、昔から何をしていたんだ・・・アネル様が可愛そうだ!)

レイは、ため息を吐いて続きを語りだした。

「まあ、そんな事もありましてクラウド様はアレク様から、アネル様を隠したのでは、ないかと我々は思ったのですよ、そして今日、アネル様によく似たリン様を見つけたとの事です。」

「そうなんですよ!」

いつの間にか復活したアレクが口を挟んできた。

「アレク様・・・軽蔑致しました」

ニッコリと微笑んでリンが言った。

「はう!あの時の私は若かったのですよ・・・・」

「言い訳など聞きたくありません!アネル様が本当に可愛いそうです!」

アレクは又、部屋の隅で落ち込んでいた。

「とりあえず、お話は判りましたが、アネル様と僕が似ているだけで性別も違いますし僕はアネル様にではないので、申し訳ございませんが今日は帰らせて貰います」

そう言うとリンは、お辞儀をして部屋を後にしたのだった。

リンが出って行った後、アレクはレイに

「リンで間違いない・・・例の物があった!」

「!?」

驚きの顔でレイがアレクを見つめた。

「リンの周りを調べろ」

そう、アレクが言うとレイはうなずくと、レイの周りに魔法陣が浮かびレイはその場から消えた。

レイが去った後、アレクは窓から空を眺め、呟いた。

「今度こそ・・・・・」






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