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おかしな関係
「何をしている!約立たずが!」

突然の怒号の声ににリンは飛び上がった。

声の持ち主はリンが所属している下級兵士隊の隊長だった。
険しい形相でリンに対して怒鳴りつけてきた。

「まだこれぐらいしか出来てないのか!?・・・全く何をやらせても落ちこぼれは・・・この給料泥棒が!」

「申し訳ありあせん!」

リンは殴られるのを覚悟して、歯を食いしばって目を閉じた。

「!?」

しかし、隊長の手がリンに拳を振り下ろすよりも先にアレクの手が隊長の腕を押し留めた。

「何をするのだ!?」

隊長は大きな声でアレクに怒鳴った!

しかしアレクは鋭い眼光で隊長を睨む、それを見ていたレイが慌ててアレクを止めようとする。

「陛下!駄目です!」

リンはアレクの姿に唖然としていた。
アレクは隊長の腕を片手で掴み、もう片方の手からは真っ赤な炎が蛇の様にアレクの腕に
巻き付く様に出ていたのだ。

(す、すごい)

魔法を使えないリンには凄く、新鮮で綺麗に見えた。

その炎を、見た隊長はガタガタと震えていた。

「ヒイイイ・・・・」

リンも我に返り、アレクを止めようとアレクの背中にしがみついた。

「アレク様!・・・もう、止めて下さい!」

アレクは背中にしがみついたリンを見下ろすと真剣な表情で言った。

「私はあなたを守ります!・・・傷つける者を許さない!」

リンはびっくりした。
まだ会って数分しかたってないのにこの人は自分の何処が気に入ったのだろう?
まして、恋人を守る様なセリフ・・・・。

(僕は男なのに・・・女と思われているのか?)

「アレク様・・・僕は大丈夫なのでお怒りを沈めて下さい」

その言葉で、アレクは真剣な顔から笑顔になり

「判りました・・・あなたがそう言うなら辞めます」

そう言うとアレクの手から出ていた炎は消えて、隊長の腕を離した。

隊長はその場に座り込むように、倒れた。

「運が良かったですね・・・今頃、貴方は炭になっていましたよ」

レイが見下すように隊長に言う。

次にアレクが隊長に言い張った。

「今度リンに手を挙げるような事があれば殺しますよ!・・・あっ!それからリンを少し借りますね」

そう言うとアレクはリンを連れてその場を去った。

去っていく3人の姿をただ、ボーと見ている隊長がいた。
次の話ではアレクの変態ぶりが見えてきます。

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