GOD EATER ~RED・GODDESS~ (真王)
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雷虎の咆哮
今日はあるアラガミの討伐の日。
大型アラガミ、ヴァジュラの討伐だ。
「コウタ君!援護!」
「了〜解!」
夕暮れ時の街でスミカは巨大な獅子「ヴァジュラ」に突撃していく。
スミカの後ろからコウタは銃を構え、ヴァジュラの顔めがけてバレットを撃ち込む。
ヴァジュラはコウタの弾をヒョイとかわすと、スミカに強靭な右脚を振るうが、スミカは一度バックステップでかわした後、その脚を斬り刻んだ。
ヴァジュラが大きく後ろにバック転しながらジャンプして距離をとるが、着地した瞬間にソーマに顔を斬りつけられた。
怯んだ瞬間、ヴァジュラの胴体に今度はサクヤがレーザーを放つ。
するとヴァジュラは咆哮し、肩から生えている「マント」と呼ばれている部位に電流が走った。
どうやら怒らせてしまったようだ。
中型以上のアラガミは怒ると活性化してゴッドイーターたちを苦しめるらしい。
それを見たスミカはスタングレネードを使用する。
怒り、オラクル細胞が活性化した状態のヴァジュラには、普段の状態でスタングレネードを使うよりも効果が高く、視力が回復するまでにだいぶ時間がかかるのだ。
ヴァジュラが倒れこんだ隙に、スミカとソーマが神機を喰らわせる。
「えい!」
「喰らえ!」
バーストしたスミカとソーマはそれぞれ行動に出た。
スミカはサクヤとコウタをリンクバーストさせるために、銃形態へと神機を変型させてアラガミバレットを受け渡し、ソーマはヴァジュラの顔に、バスターブレード刀身を装備した者のみに使える攻撃「チャージクラッシュ」を叩き込んだ。
「終わらせるわよ!」
「おっしゃぁぁぁぁ!!」
サクヤとコウタはリンクバーストを発動した後、ヴァジュラに弾丸とレーザーを一斉に浴びせる。
スミカは比較的脆い前脚と尻尾を狙って斬り刻む。
ヴァジュラは第一部隊にやられ放題だったが、ようやく視界が戻ってくると再び攻撃を開始した。
そして一際大きな咆哮を上げると、スミカの足元から青い稲妻が走り、やがてドーム状に膨らんでいく。
スミカはすぐさまそのドームから逃れると、脱出した瞬間にドーム内に強烈な電撃が走った。
(危ない危ない…)
スミカは残されたアラガミバレットをソーマに渡すと、ポケットからあるものを取り出した。
そしてヴァジュラが、スミカ以外の標的を狙っているときに、それを地面に設置する。
サクヤ、コウタ、ソーマはスミカが何をしているのかを理解すると、それぞれスミカのフォローに回る。
「よし!出来た!」
スミカが設置を完了させると同時にヴァジュラがスミカを狙う。
そして大きく飛び上がり、スミカに襲い掛かる…が、その一歩手前でヴァジュラは止まった。
スミカが仕掛けたのは「ホールドトラップ」
…簡単に言えばアラガミの動きを封じる罠である。
何かに縛りつけられたかのように身動きがとれなくなるヴァジュラ。
スミカ達はその隙にありったけの攻撃を入れる。
身体のあちこちが破壊されていき、ヴァジュラは苦悶の声を上げる。
ホールドトラップの効果が切れ、再び動けるようになったヴァジュラはコウタを狙って飛び上がる。
「うわぁ!!」
コウタは辛うじてよけるがそのすぐ後に再びヴァジュラがコウタを狙う。
(やばい…!!!)
ヴァジュラがコウタをめがけてジャンプする。
自分の死を覚悟するコウタ。
そしてコウタとヴァジュラの間に入り込む、神機を構えたソーマ。
(いい加減くたばれ…)
力を溜め込み…。
「死ね!!」
ソーマはヴァジュラの顔にチャージクラッシュを叩き込んだ。
跳んでいる最中に、顔からチャージクラッシュをまともに食らったヴァジュラは地面に叩きつけられる。
ヴァジュラはそれでも立ち上がろうとするが、やがて力尽きて倒れた。
「ナイスよ、ソーマ!」
サクヤが駆け寄って言った。
「フン…」
ソーマはそっぽ向く。
「大丈夫?コウタ君」
スミカがコウタを助け起こす。
「うん、なんとかね!」
明るい表情でスミカに答えるコウタ。
スミカは、ソーマの神機が捕喰しているヴァジュラを見て思った。
「新人が乗り越えるべき壁」、「一人で討伐できて一人前」と言われているヴァジュラ。
それを倒したスミカとコウタは、一応「新人」という肩書きは外されるが『一人前』の称号はまだ遠い。
(一人前の道は険しいわね)
そう思ったスミカは改めて気を引き締めた。
「…戻るぞ」
捕喰を終えたソーマの言葉で三人は引き上げる。
そして教会の入口まで来ると、反対側から自分達のよく知る人物が二人やって来た。
「何?」
ソーマが驚いた。
「お前ら?」
「あれ?リンドウさんなんでここに!?」
やって来たのはリンドウとアリサだった。