元ネタ探しに協力依頼をしたら、
okozeさんから教えていただきました。
こちらがプレアデス。
こちらが元ネタ。
どーですか、お客さん!
↑上下で比較
↓左右で比較
で、これは何かと申しますと、
スチュアート(スチュワート)・カウリー(Stewart Cowley)が編んだ大判画集4連作、
*Spacecraft 2000-2100 AD(1978)
Spacecraft 2000-2100, A.D.
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Stewart Cowley
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*Great Space Battles(1979)
Great Space Battles
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Stewart Cowley Charles Herridge
Hamlyn
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*SpaceWreck: Ghost Ships and Derelicts of Space(1979)
Spacewrecks: Ghost Ships and Derelicts in Space
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Stewart Cowley
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*Starliners: Commercial Travel in 2200 AD(1980)
Starliners
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Stewart Cowley
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の最初の1冊に掲載されたもので、アーティストはアンガス・マッキー(Angus McKie)。
4冊に収録されたアーティストはマッキー以外に、
ジム・バーンズ( Jim Burns)、
Pandora's Star
アラン・ダニエルズ(Alan Daniels)、
Alien: Deadly Planets #1, published by Sackett in 1979
ピーター・エルソン(Peter Elson)、
Star Trek Quizbook
フレッド・ガンビーノ(Fred Gambino)、
Acorna's Search
コリン・ヘイ(Colin Hay)、
出典不明
ロビン・ヒドン(Robin Hiddon)、
先述のカウリー著の画集4冊のいずれかから。
↓レイゼルの作品かもしれません。
ボブ・レイゼル(Bob Layzell)、
これもカウリー4部作のいずれかから。
クリス・ムーア(Chris Moore)、
出典不明
トニー・ロバーツ(Tony Roberts)、
Double Star, Robert A.Heinlein
トレヴァー・ウエブ(Trevor Webb)。
画像は発見できず。
さてこのイラスト、
どうして上方に広大なスペースがあるのか。
それに私が見た覚えのあるドンピシャリってわけじゃなく、記憶だと何かの表紙で、タイトルと著者名が躍っていたはず。
ティム・エルドレッドならわかるんじゃないかと、「ざっとこんな感じ」と描いて見せたのが、これ。
その時の答は、「クリス・フォスじゃないの?」だった。
今回アーティストの名前が判明したので、検索して謎が解けた。
ハーラン・エリスンのアンソロジー、『危険なヴィジョン、再び』(Again, Dangerous Visions/未邦訳)の第1集を1978年に再刊した際の表紙だった。
それが日本版「スターログ」の、エリスンのコラム邦訳に同掲されていたのを見たというわけ。
しかしプレアデスをデザインした中村光毅氏が参照したのは、まさかモノクロページのコラム欄じゃなさそうで、なるほど先述の大判画集内の1ページだったわけだが、カウリーの画集は、どのイラストも画集用の描き下ろしでなく、既公開イラストのリサイクルだった。
しかも、上述のTerran Trade Authority(地球通商公社)シリーズ4冊中の3冊までは、なんと邦訳版も出ていたと、今回初めて知った。
スペースクラフト-21世紀の宇宙船-
スチュワート カウリー・著 野田昌宏・訳 講談社
スペースクラフト―21世紀の宇宙船 (1979年)
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スチュワート=カウリー
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宇宙遭難-宇宙に漂う幽霊船-
スチュアート・カウリー・著 日本語版監修・竹内均
宇宙遭難―宇宙にただよう幽霊船 (1981年)
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スターライナーズ-23世紀に活躍する宇宙船-
スチュアート・カウリー・著 日本語版監修・竹内均
スターライナーズ―23世紀に活躍する宇宙船 (1981年)
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で、okozeさんがスルドイのは、プレアデス以外の2隻の「ヤマト」登場敵戦艦の元ネタまで指摘しているところ。
一つ目は、『ヤマトよ永遠に』の黒色戦艦グロデーズ。
デザインは松本零士と板橋克己。
「スペースクラフト-21世紀の宇宙船-」か、「スターライナーズ-23世紀に活躍する宇宙船-」のどちらかに収録されているそうです。
↓「この絵(左)から、よくこれ(右)になったな」
という気がして、ちょっと探してみたら、
松本零士のデザイン画が見つかりました。
↑一見上下があべこべに見えますが、サインからこの構図で正解とわかります。
↓逆さにして比べると、ほとんど同じですね。
そんなこんなで、松本零士がわざわざこの画集からアイデアを借りたとは思わないけど、
色や前方下部にある楕円は、参考になってるんじゃないでしょうかね。
二つ目はもっと明確です。
『完結編』のディンギル帝国空母。
デザインは辻忠直。
これまた、「スペースクラフト-21世紀の宇宙船-」か、「スターライナーズ-23世紀に活躍する宇宙船-」のどちらかに収録されているそうです。
こりゃ間違いないですね。
再び初期設定資料を見ると、
このイラスト(やはり上記画集に収録された、アンガス・マッキー画)の
頭の部分とニコイチだったのがわかる。
ああ、今回も時間がかかったよ。
ですが、okoze様にはあらためて感謝申し上げます。
昨日に続き、ご質問、情報提供、ご意見には誠意を持ってお応えしますので、何かあったら皆様もぜひどうぞ。