◇ヤクルト4−2中日
中日はヤクルト新人の小川に7イニングを1点に抑えられ、9回にはルナが本塁打を放ったが及ばなかった。ヤクルトは小川が力投で2勝目。打線では畠山が6回に走者一掃の二塁打、9回にはソロ本塁打を放ちチームの全得点をたたき出した。
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ルーキー一番星を挙げた男が、2勝目にも一番乗りだ。ヤクルト・小川が生まれ故郷の愛知県で初登板し、5回までノーヒットノーランの快投を魅せた。プロ初安打に初失策もありで、7イニングを1安打、1失点に抑えきった。
地元で初のヒーローインタビューでも「お世話になった方がたくさん来てくれて、いい投球ができて良かった」とマウンド上と変わらぬポーカーフェース。登板中も「応援の気持ちだけ受け止めて、あえて客席を見ないようにした」というが、インタビュー後にスタンドから手を振る知人たちの顔を見たとき、初めて頬がゆるんだ。
どんな局面にも動じない、新人らしからぬ冷静さが、171センチの小柄な体を大きく見せる。4回に2四球で初めてピンチを背負ったが、クラークを空振り三振で切り抜けた。逆に、3点先制してもらった時でも「うれしいけど、その後打たれたら何にもならない。そんなに喜ばずに投げようと思った」と浮かれない。荒木投手コーチは「気持ちが前向きでどんどん攻めていけるのが小川のいいところ」と精神面の強さを絶賛した。
マウンドでの冷静さは、スタンドから見守った恩師も太鼓判を押す。成章高の糟谷(かすや)寛文前監督(62)は「高校生らしいヤンチャさとは無縁で、担任からも頼りにされていた。『はい』しか言わない子が多い中で、小川は1年春から『今は肘の状態が思わしくないので、投球はやめさせてください』などと自分の意見をしっかり言ってきた」と明かす。
6回に自身の失策が失点に結び付き、自責点はゼロ。初勝利を挙げた3日の広島戦でも捕手の失策が絡んでおり、開幕から計13イニング2/3、自責点ゼロが続いている。「チームが勝つのが1番。もっともっと頼りになるような投球をしたい」と、早くも頭を切り替え、次を見据えた。 (竹村和佳子)
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