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経済
【原発再考・安全を極める(1)】大人気「日本の原発」 世界が注目する次世代原子炉の「安全技術」
燃料が高温になり、冷却水が蒸発などで無くなった場合、通常は反応を抑えるホウ酸水を流し込む。既存の原発はホウ酸水のプールを格納容器の外に設け、複雑な配管とポンプで中に引き込む設備が必要だった。
次世代炉は格納容器内にプールを取り込み、ポンプや配管を省略。「これによって人的な操作ミスは格段に減る」(加藤顕彦・安全高度化対策推進室長)。
自国の原発に対する不信感を払拭(ふっしょく)できない一方、トルコの受注など海外で日本の原発に対する評価は揺らいでいない。原子力に向けられる厳しい目を意識しながらも、電力会社、原発プラントメーカーの技術者は3.11以前から同じ言葉を繰り返してきた。
「安全向上に終わりはない」
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【用語解説】4S
東芝が電力中央研究所と共同開発している高速ナトリウム炉。発電出力は1万~5万キロワット。炉心は直径0.68メートル、高さ2メートルとコンパクト化され、理論上は燃料交換なしで30年間使用できる(1万キロワットタイプ)。炉心温度が低いため、制御しやすいほか、船舶で輸送して据え付けができるなどの特徴をもつ。
=続く
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