加害者である電力会社、政治家、官僚、マスコミはひたすら逃げ回るだけで誰一人として責任を取らない。
こんな状態に、子供たちをつなぎとめておくことはやむを得ないこと?
それとも、脱出への第一歩を踏み出しますか?
子供と一緒に沖縄への避難を呼びかけている翻訳家の竹野内真理さんが、オーストラリア・メルボルンの日刊新聞「ジ・エイジ (The Age) 」、そして朝日新聞の海外版から取材を受けていました。
竹野内真理さんは、内部被曝、低線量被曝に関する著名医師の著作の翻訳を多数手がけている人です。
※竹野内真理(ジャーナリスト、翻訳家)
・広島被曝医師の肥田舜太郎氏と「人間と環境への低レベル放射能の脅威」と「低線量内部被曝の脅威」を共訳。
まずは、オーストラリアの新聞・The Ageの記者が竹野内さんにインタビューした記事から。
「沖縄に逃げて!」
Escape to Okinawa
(The Age Bby Jane Barraclough 2011年12月6日)
ホットスポットが東京にも現われ、放射能汚染が日本を悩ましている中、何人かの日本人が放射能の降下物を避けて沖縄に逃れています。
しかし、遅すぎ?ですか。
…東京生まれの翻訳家、竹野内真理さん、そして東京の何百万もの人々は、都市の上空を放射能雲が覆っていることに気がつきませんでした。
そのとき、3つの原子炉でメルトダウンがすでに起こっていたのです。
3月12~14日、爆風を伴って、ウラニウムのぎっしり詰まった燃料集合体が過熱し、溶け出しました。
「そよ風の吹く、とても気持ちの良い日でした。
背中に赤ちゃんをおぶって自転車に乗っていたとき、私の頬を打った、あのときの風を決して忘れません」
と竹野内さんは言います。
放射能雲のもっとも厚い部分が3時間の間、彼女と彼女のお子さんのジョー君の頭上にあったのです。彼女たちは、そのとき外にいたのです。
竹野内さんは自転車に乗っていました。
東京都が計測したそのときの空間線量率は、通常の自然放射能の線量の145倍ありました。背中のジョー君は、それにさらされたのです。
…竹野内さんは、東京にホットスポットが出現する前に沖縄に避難することができましたが、子供の健康にダメージが生じてしまったのではないかと心配しています。取り返しのつかないダメージが…。
「世界の医師は、成人への低線量被曝の影響を完全には理解していません。まして、幼い子供については、なおさらです。
東京で健康リスクがないなどと、政府はどうしたら、そんなことが言えるのでしょう」
と彼女は言います。
偶然にも3月11日の前の晩、竹野内さんは、ぺトカウ効果に関する和訳を仕上げていました。
ぺトカウ効果とは、低線量の被曝でも、末期的な病気を引き起こすことがありうる、という論争の的になっている理論です。
10年前、日本で開かれた核安全性の専門家のシンポジウムで、地震によって、原発の電源喪失が想定されることを始めて聞きました。
沖縄県は原子力発電所のない日本で最大の地域です。
那覇のごく一般的な住宅の一角では、彼女と本土からの30人の避難者(ほとんどが幼い子供を持つ母親)たちが、同じような心配事を共有しています。
彼女たちは、奇妙な発疹、高熱、鼻血、そして政府のこと、「許すことができない」原子力産業の失敗などについて語っています。
3月11日の津波で住む場所を奪われた仙台からの避難者、田中ユリコさんは、子供たちが安全であるとは思えなかったので、福島県北西の県境にある仮設住宅を出る決心をしました。
また、彼女は、4歳の息子の体に発疹ができて、なかなか収まらないことを心配していました。
その発疹は8月以来、ずっと続いており、両腕と両手に痕を残したままです。
「医者はステロイドのクリームをくれましたが、それは発疹をもっと悪化させるだけでした」と彼女は言います。
「私たちと同じ地域に住んでいる友人たちのお子さんは、なんとも無謀な年央を過ごしてしまいました」。
福島原発からの降下物が、子供の皮膚に何らかの反応を引き起こしたかどうか証明することが難しかったので、予防措置を取って、沖縄に移ることを決めたのです。
久保田ミナホさんも、沖縄に移り住むことを決めた一人です。
久保田さんは、災害のニュースを聞いた瞬間、自分の人生が変わってしまった、と言っています。
この二人の母親は、福島第一原発の事故のことは聞いていませんでした。
彼女が、ラジオをつけて、茨城県水戸市の自宅の190km北で、原子炉が続けざまに爆発したことを聞いたとき、彼女の7歳になる息子は外で遊んでいました。
「その後、息子の首には発疹ができてしまいました」と彼女は言います。
4週間後、久保田さんは、日本を離れるべきかどうか考えていたときに、彼女の赤ちゃんが鼻血を出したのです。
「私は国内でできるだけ遠くに離れることを決めました。
しかし、それが良い考えであることを夫に確信させるまでに2ヶ月かかったのです」。
「彼(夫)は、『自分たちでは、どうすることもできないのであれば、心配しても仕方がない』と考えていたのです」と久保田さん。
久保田さんの隣人や友人たちが、福島核災害を「タブー」として扱おうとしていたように、彼女の夫も、放射能について話したがらなかったのです。
過量のセシウムに汚染された牛乳が回収されたことを聞いて、久保田さんは、息子が通う学校の教師に牛乳を与えないように言ったところ、この要求は学校によって無視されたのです。
「結局、私は、『子供はアレルギーなので』という話をでっちあげて、やっと学校側は息子に牛乳を与えることをやめてくれたのです」と久保田さん。
その間、いくつかのNGOの人たちが、こうした人たちの健康問題と福島第一原発からの降下物とを関連付けました。
3月に大量の放射性ヨウ素の被曝を受けた福島の子供たち130人のうち10人から甲状腺の異常が見つかりました。
この子供たちは、避難させられていませんでした。
この同じ兆候は、東京に住む人たちの間でも見られたのです。
ヒロシマ原爆から生き残った肥田舜太郎医師(この人は、チェルノブイリとヒロシマの被爆者のための非営利的な病院を運営している)は、2011年の中ごろ、このような50人の人たちを一回診療し、評価を出しました。
「紫斑、鼻血、高熱、下痢、骨の痛み、強い疲労感が見られます」と肥田医師は言っています。
こうした兆候は、ヒロシマ原爆の放射性降下物に晒された人たちの間で、程度こそマチマチですが現われた症状です。
ヒロシマ原爆は、セシウム、ヨウ素、高レベルのストロンチウム90を含んでいました。
(ヒロシマの被爆者の間には)長い期間を経て、悪性の腫瘍、脊柱の問題、先天的欠損症、白血病、乳癌、甲状線の機能障害、放射線白内障、肝臓、臓病など、これらの症状となって発現したのです。
診療所で、多数の放射線症を持った患者を診ている肥田医師は、東京での放射能に関心を持っています。
「WHOによれば、日本には緊急的な公衆衛生の脅威がないため、沖縄に逃れた人たちが大げさすぎるとは決して言えない」と彼は言います。
「どんな人も、ものごとの優先順位があり、健康リスクを認識している以上は、それも個人の選択です。
しかし、放射性降下物による晩発性の、あるいは直接的な健康への衝撃を見てきた人間として、用心するにこしたことはないというのが私の考えです」と肥田医師は語ってくれました。
“ヒロシマの犠牲”に関する肥田医師の著作を翻訳した竹野内さんは、沖縄にやってくるまでの二ヶ月間、彼女の1歳の息子が10回以上も38度以上の熱を出したので、肥田医師に電話をしてみました。
肥田医師は、竹野内さんが本土を出発したのを見てこう言いました。
「汚染地帯に住む子供たちについては、国の采配で、強制疎開させるべきです」。
こちらは朝日新聞の海外版。
核災害の危機によって、何百人もの東京人が沖縄に避難している
Nuke crisis sends hundreds of Tokyoites fleeing to Okinawa
(朝日新聞 By KAZUYO NAKAMURA / Staff Writer 2011年11月22日)
東京から沖縄に避難してきた竹野内マリさん(左)と、お子さん
…10年以上、原子力発電所と地震の危険性について訴え続けている竹野内真理さんは、沖縄・那覇の彼女のアパートメントで、「避難者のための会」を主催しました。
また、竹野内さんは、低線量被爆についての本を翻訳しました。
(その他の竹野内真理さんの「放射能に関する翻訳」本)
「事故は、これだけの範囲に広がったのに、政府は安全だと言い続けたのです。
私は、もう政府を信用することができませんでした」と竹野内さんは言います。
彼女は「低線量被曝」に関する情報交換会を設けました。
竹野内さんと二人で、この情報交換会を引っ張っていた谷中マミコさんですが、ちょうど座ったときに、何か苦しんでいるように見えました。
「どうも、体がだるいんです」と谷中さん。
谷中さんは、どうも健康がすぐれないので、7月に仕事を止めて沖縄にやってきたのです。
彼女は、かつては甲状腺の疾病に苦しんでいました。
福島原発災害が起こってから、放射能の危険を避けるため、ほとんど家の中に留まっていましたが、それでも、鼻血、下痢その他の症状に苦しんだのです。
インターネットの情報を調べたところ、自分の体の不調の原因が低線量被曝にあることを確信した彼女ですが、「私が訪れた8つのクリニックのうちのどれも、私の話を真面目に受けとめなかった」と言っています。
彼女は友人たちと次第に疎遠状態になりました。
しかし、彼女は、反原発のデモや放射能に関するセミナーで新しい人々に出会うことができました。
谷中さんは、政府とメディアに強い不信感を抱いていると言います。
最初のうちは学者の言うことを信じていた彼女でしたが、学者たちが「東京にいても安全だ」というのを聞いて、彼らの言うことを信じるのを止めたと言います。
彼女は、自分の信じるところに確証を与えてくれる情報を捜し求めていたのではなかったのでしょうか?
「真実は私の中にあります」と彼女は強調します。
(途中、割愛)
竹野内マリさんからのメッセージ (ツイッター)
福島の人へ、とにかく沖縄県庁に電話して098-866-2333 !子供の健康と命のために、まずは沖縄に来てください!地震の活動期の中、フクイチだっていつまた事故起こすかわかりません。また那覇中心の久茂地小学校・幼稚園も空いてる!仕事情報
http://savekidsjapan.blogspot.jp/
(管理人)
辛い現実と向き合い、今からでも最善の方法を模索しましょう
久保田さんは、小学校に通う男のお子さんに、学校給食で牛乳を飲ませないでくださいと教師に頼みこんでも、これを無視してセシウムの入った牛乳を飲ませるのが福島の小学校です。
その反面、「アレルギーだから飲ませないで」というと、学校側はその要望を聞き入れるのです。
福島の子殺し教師と、子殺し教育委員会が、子供に汚染された食べ物を食べろと今日も言っているのです。
彼らは、100%凶悪犯罪を犯している者たちです。そして、ごく簡単なことも判断できないで思考停止の状態にある教師たちです。
こうした人間たちは教師である以前に、人として終っています。
法律が法律なら、そもそもが極刑に値する人間たちなのです。
子供に強制する前に、福島の狂った教師たちは、自分が誰よりも汚染された食べ物をたくさん食べ、セシウムのたっぷり入った牛乳をガブガブ飲まなければならなかったはずです。
日本は放射能の長い戦争に入りました。それは、こうした教師たちとの戦いでもあります。
戦時中は、親たちが子供を地方に疎開させました。今は、どうですか?
福島は、放射線という弾がびゅんびゅん飛んでいる戦場なのに、その自覚が希薄なのです。
沖縄は尖閣問題で少し揺れるかもしれません。
しかし、少なくとも原発に悩まされることは本土より少なくなります。
綺麗な環境にいれば、セシウムの体外排出も早くなります。
竹野内さんは、「締め切り間近! 福島の人たちは、とにかく沖縄県庁に避難の相談の電話をしてみてください」と訴えています。
東京都の人たちも、2011年3月の1ヵ月間だけで3600ベクレルも吸入摂取している
フクシマボイス 「東京の子供達の甲状腺での36%の嚢胞は福島との比較データになるか?」
東京都の産業労働局が、2011年12月26日に都民がどれだけ放射性物質を呼気から吸引してしまったか、公式データを発表しています。
このデータの改訂版が2012年1月25日に発表されています。
とにかく、自分で確かめることが大切です。
平成24年1月25日訂正
平成23年12月26日
産業労働局
東京電力福島第一原子力発電所事故に係る大気浮遊塵中放射性物質の調査報告の中の以下をクリックしてください。
表5 2011年3月15日 10時~11時の吸入摂取による実効線量(成人)、図4 吸入摂取による核種別実効線量寄与率(2011年3月15日 10時~11時)(PDF形式:196KB)
クリックで拡大表示
放射能濃度が最も高かった 3 月15 日午前 10 時から午前 11 時までたった1時間。
これだけの核種を、これだけの量、吸い込んでしまいました。
さらに、
表3 3月~9月の月別吸入摂取量(Bq(ベクレル))、表4 3月~9月の月別吸入摂取による実効線量-成人(μSv(マイクロシーベルト))、図2 月別吸入摂取による核種毎の実効線量、図3 月別吸入摂取による実効線量に対する核種毎の割合(PDF形式:299KB)
をクリックして自分で確認してください。(下の表 )
クリックで拡大表示
2011年3月の1ヵ月間で、3600ベクレルです。
アーニー・ガンダーセン氏が、個人的に東京都内の「なにげなく目に留まったポイント」の土壌をサンプリングした結果は本当だったのです。
2011年3月15日から9ヶ月も経ってから、こっそり致命的なデータを公開する東京都。
そして、ガンダーセン氏が警告してきたことを「彼は、いたずらに恐怖を煽っているだけだ」と中傷して、同氏の警告を潰そうとしたネットの中の人々。
いつまで、そんな子供じみた“工作”をやっていないで、まずは、自分のことを心配するべきです。
華やかなテレビのバラエティ番組に出演している人々は、いつまでそれを続けられるのでしょうか。
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