「歴史上の重大事件の中で、無作為に自然発生したものは一件もなく、全てが入念に計画された産物なのだ。」F.ルーズベルト(アメリカ第32代大統領1933年 - 1945年)

「全ての事件の裏には必ず人がうごめいている。参加者にメリットがなければ大事件に発展しない。深刻な影響を与える複雑な事件であるほど、強大な組織力、調整力が必要とされ、幾重もの困難を乗り越えて初めて出現する。利益を生まないことに膨大なエネルギーを費やす人間がいるとも思えない。歴史上の政治事件も金融事件も同じなのだ。」宋鴻兵(ソン・ホンビン)

参加者にメリットがなければ大事件に発展しない。つまり、フランス革命やロシア革命などの歴史的大事件を組織力も資金力も思想も持たない民衆が起こせる訳がない。民衆が起こせるのは暴動だけだといわれるのはそのためなのでしょう。フランス革命もロシア革命も、革命後に大きな「メリットを得た参加者」とはユダヤ人でした。どちらもユダヤ解放革命だったというのが正しかった。ロシア革命後のソ連政府の要職や委員会はユダヤ人がほぼ90%近くを占めることになりました。

今から29年前、東西冷戦期のさなか、1983年9月1日にソ連戦闘機による大韓航空機KAL007便撃墜事件が起きました。 『通貨戦争』の中で、宗氏はこの大事件も「参加者のメリット」のために起こされたのではないかと書いています。当時、ソ連という国がいかに恐ろしい国かを知らしめた事件として記憶にありました。事件の犯人はソ連であるということは分かっていても、国家間レベルの事件になると、軍事的政治的な理由により問題はいつもうやむやになる。結局、国家レベルになると個人の尊厳など吹き飛んでしまうのだと、世の不条理を恨んでいたように思います。

ネットで調べてみて、改めて事件のひどさが分かりました。大韓航空機撃墜事件から25年 真相解明を拒んだソ連政府 と題した2008年9月3日の某記者さんのブログ記事には当時の新聞記事が掲載されています。日本人も27名が犠牲になっていました。

改めて、この事件には謎が多いことに気付き、なるほどと思いました。International Association of Fine-Art IAFAでは詳細に調べられています。なんと生存者がいたといっています。

そして、29年後の今になって事件を調査するようオバマ大統領に要請するための署名を集めている人がいることもわかりました。




写真におでこしか見えていない人物こそ、アメリカには重要だったアメリカ上院議員のラリー・ローレンス・マクドナルド氏です。彼は当日、同機に搭乗しており、事件発生後に失踪したということでした。(Change.orgの署名タイトルはPresident Barack Obama & Speaker of the House John Boehner: Conduct an investigation of Flight KAL 007)

さっそく署名をすると、下記のメールが届きました。

Thank You for signing my petition!
A reporter from The New American magazine is searching for one or two family members of KAL-007 victims to comment for an upcoming article on the petition to investigate the shoot down. If you are a close family member or friend of a victim, please contact him at anewman@thenewamerican.com .
Jim Morse

The New American誌とはマクドナルド氏が所属していた政治団体ジョン・バーチ協会の機関紙のようです。そのリポーターがこの署名活動に関する記事を載せる為に、KAL007便の犠牲者の家族か友人を探しているというのです。ちなみに発信者のJimさんはマクドナルド氏はじめ、多くの犠牲者は生きているかも知れないと言っています。

これだけ謎に満ちた事件であれば、当然、撃墜事件の真相究明を求める動きが出てきても不思議ではありません。撃墜国のソ連は今はロシア人・プーチンが大統領です。時間的経過、あるいは情勢の変化によってチャンスがあるかも知れません。日本人も27名が犠牲になっています。訳もわからずに人生を奪われ、はるかかなたの地で今なお生存している可能性が完全に否定されていない。私は当事者ではないけれども、真相は知りたいと思います。いえ、日本国民全員が当事者かも知れません。マクドナルド氏が大統領になっていれば、米国の傀儡政府である日本の運命も違ったものになっていたでしょうから。

さて、この大事件が起きたことで「参加者のメリット」になったこととは一体、何だったのでしょうか。宋氏が衝撃的に書いています。その部分のテキストを以下に転記しました。

ここから転記

1983年8月31日、ソ連サハリン島防空レーダーのスクリーンで、正体不明の大型機が極東弾道ミサイル発射基地の上空に現れたことが確認され、SU-15戦闘機2機がスクランブル発進をした。5分後に、パイロットは基地司令部からの撃墜命令を受けた。当日、世界各国は、ホーイング747の大韓航空機KAL007がサハリン島上空でソ連空軍の戦闘機に撃墜され、乗員乗客合わせて269人全員が死亡した、と伝えた。このニュースは世界を震撼させ、冷戦期の最も重大な事件の一つになった。

アメリカ側の発表によれば、8月31日アラスカのアンカレッジ国際空港からソウルに向かったKAL007は、人為的原因ではなく機械の故障によって誤ってソ連カムチャッカ半島とサハリン半島の上空に侵入したため、早朝3時27分、サハリン島上空でソ連空軍のミサイルに撃墜され、乗員乗客合わせて269人全員が死亡した。

当時のアメリカ大統領レーガンは、一般人に対するソ連の攻撃は決して許されることのできない冷徹な行為であり、国際社会から制裁と非難を受けるべきだと激しく非難した。一方のソ連は、KAL007の領空侵犯は事前に謀議され諜報任務を執行中のものであり、カムチャッカ半島とサハリン半島の軍事施設を偵察する目的であったため、国家安全のために撃墜するしかなかった。これはやむを得ない自己防衛であり、不適切な誤解と作為的な避難を受けるべきでないと主張した。

過去20数年来、大韓航空KAL007の撃墜事件をめぐり、さまざまな議論がされてきた。そのうち、もっとも驚愕する説を紹介しよう - 1992年、イスラエル諜報特務局モサドの情報員がソ連から入手した極秘情報によれば、KAL007は空対空ミサイルで攻撃されたが、すぐには爆発せずに12分間ほど飛行を続け、破損しながらもサハリン沖に不時着した。乗客はソ連当局によってルビヤンカ刑務所や極東ウランゲル収容所に移送された。

1996年1月15日、韓国のテレビ局も似たような番組を放送し、KAL007は墜落せず、大半の生存者はロシアの二つの収容所に収容されているという。その日、韓国KBSが38ページにおよぶ中央情報局の機密資料を公表した。それによれば、KAL007がソ連の戦闘機に攻撃された後に海上に不時着し、大半の乗客は幸いにも生存していたもののその後の行方が分からなくなっている。

KAL007の乗客のなかに、一人の特別な人物が乗っていた。アメリカ上院議員のラリー・マクドナルドであり、第二次世界大戦の英雄であるパットン将軍の従兄であった。二人のパットンとも「新世界秩序」、「国際主義」、「グローバル化」の名目で国家主権を破壊する企みに断固反対し、アメリカでは大きな影響力と求心力を持っていた。マクドナルドは民主党から1988年の大統領選挙に出馬する予定だった。当時のアメリカにおいて、マクドナルドは外交評議会と三極委員会をもっとも激しく批判し、かつ破壊力を持っていた政治家であった。

KAL007発生後、マクドナルドは失踪した。マクドナルドと考え方が似ている米国キリスト教右翼の代表的指導者であるジェリー・ファルウェルは、事件後に次のように述べた。

「私が困惑しているのは、ソ連がKAL007を撃墜して269名の乗員乗客を犠牲にしたが、彼らの本当の標的はマクドナルドであったことだ。」

パットン暗殺と同じように、元凶は果たしてソ連なのだろうか。他の可能性があるかも知れない。

マクドナルドが代表とする政治勢力はアメリカの伝統的右翼集団である。アメリカ憲法と立国精神を貫き、権利章典を支持し、個人の自由と民主制度を堅持し、政府による市民権への過度の干渉に反対し、徹底した市場経済を主張し、主権を超えた国際勢力に断固反対することが、彼らの基本理念であった。

マクドナルドらはアメリカ国民から絶大な信頼を受けていた。彼らはアメリカ独立戦争と英国植民地支配反対の伝統を受け継ぎ、国民が銃を保有し、政府が暴政と独裁政治を行った場合は国民が武装蜂起する権利と持つことを主張していた。

さらに彼らは、小さい政府が国民に奉仕し、大きい政府が国民を支配すると考え、連邦政府の権力にあらゆる手段を使って制限をかけた。当然、「アメリカ主権」を超えて「世界政府」がアメリカ国民を支配することなど言わずもがなであった。

彼らの政治信念と国際銀行家たちの利益の核心となす「グローバル化」や「世界政府」は真っ向から対立し、激しく衝突していた。

1975年11月、マクドナルド議員は国際銀行家たちに公開挑戦状を叩きつけた。彼は「ロックフェラー・ファイル」に序文を寄せた。

「大富豪が持つ渇望と貧欲は富だけで満たされない。彼らの多くは潤沢な財産と、財産によってもたらされた影響力を駆使してより大きな権力を手に入れようとする。彼らの権力は、かつての暴君や専制君主では想像できないほど大きく、世界を制覇する権力なのだ。それは、世界中の富だけでなく、世界中の人々をも支配する。

ジョン・D・ロックフェラーが、あらゆるあくどい手段を弄してスタンダード石油帝国を築き上げてから今日に至るまでの百年にわたり、ロックフェラー一族に関して、図書館を埋め尽くすほどの本が書かれてきた。私はそれらの多くに目を通してみたが、本書のようにロックフェラー一族のもっとも重要な秘密 - すなわち、ロックフェラー家とその仲間たちが過去の五十年にわたり、その経済力を生かし、まずアメリカを、次いで世界全体を政治的に支配するという恐るべき計画を注意深く遂行してきた事実を明らかにした本は一冊もなかった。

これを陰謀というのだろうか?そうだ。まさしくそうだ。私は陰謀があることを確信している。 - 国際的規模の、数世代にわたって画策された、まったく疑いのない邪悪の計画があることを。

ローレンス・パットン・マクドナルド 国会議員 1975年11月

アメリカの主要メディアに無視されたマクドナルドは、自ら宣伝用資料を持って街頭に立ち、町の人々に訴えた。彼のやり方はアメリカ政界のルールをはるかに超えていたため、エリートたちの堪忍袋は限界にきていた。

さらに重大なことは、マクドナルドが大統領選挙への出馬を進めていたことである。選挙演説で、彼は国際銀行家たちの世界支配計画を暴露し、数百万の国民たちに「耳ざわり」な内容を聞かせる予定であった。マクドナルドの命がけのところは従兄のパットン将軍に消して負けてはおらず、アメリカ国民にとっては二人とも「英雄」であった。もし本当に選挙に出馬されたならば、どんな劇的な変化が起きるか誰にも予想できず、局面をコントロールできなくなる恐れがあった。コントロールが利かなくなったケネディ元大統領よりも、マクドナルドの脅威の方がもっと大きかった。彼には幅広い国民の支持だけでなく、パットン将軍の威光のお蔭でアメリカ合衆国に忠誠を誓い、「アメリカ主権」を超えた「世界政府」の理念を認めない軍部の将校にも支持されていた。さらに、マクドナルドと彼の同盟者たちがCIAとFBIに対抗するために、自らの秘密情報ネットワークまで作り上げていたため、「銃を合法的に保有している」民衆に支持された場合、アメリカはどこへ行くことになるのだろうか。

マクドナルドが序文に書いた「ロックフェラー家とその仲間たち」が「数世代」の長い期間に画策した計画の「その仲間たち」とは、一体何者だろうか?また、この「数世代の計画」はどのような変化をもたらしたのだろうか?それを明確にするためには、計画の源を探る必要がある。

ここまで

by reveille_matin | 2012-08-09 12:41 | 新世界秩序(知識編) | Trackback

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