独自に技術開発した3Dまつげや、薬草だるサウナなどを特色とする心斎橋筋商店街内のエステサロン。オーナーの山下あんりさん(40)は韓国人と日本人のハーフで中国育ち、日本語と中国語のバイリンガルで、近年増加傾向にある中国人旅行客らもターゲットにとらえ、「商店街の活性化に一役買いたい」と意気込んでいる。
山下さんは3歳から中国で育ち、1996年に母親のいる日本・鹿児島へ。日本語がまったく話せないことなどからストレスで体重約50キロから74キロまで太った。さまざまなダイエットを試みたが成功せず、最後にエステの門をたたいた。
「約1年で40キロまでやせることができ、私も人を美しくして、幸せ、喜びを与えるこの仕事がしたいと思った」
その後大阪で1年半、エステサロンで働きながら、エステティシャンやネイル、脱毛などさまざまな資格を取り、4年半前に独立。今年10月末に商店街内に移転した。
3Dまつげは、山下さんが半年間研究を重ね、11月から本格販売した。通常はまつげ1本に1本を付けるが、複数を複数の毛の根元に編みこむことで、「自分のまつげの量や弱さに関係なく毛先を立体的にでき、維持するのも1本は長くて3週間だが、3Dなら1カ月は大丈夫」とアピールする。
本格発売したばかりだが、申し込みや問い合わせが殺到しており、顧客からも「まつげの達人だ」と評判も上々。「自分のまつげで何度も試し、スタッフのさまざまなまつげでも実践、研究を重ねた。女性の悩みを自分の悩みとして考えることでできた独自の技術です」と胸を張る。
薬草だるサウナも、約60年間、ウイスキーの熟成で使い込んだたるを使った「心斎橋ではここだけ」という大きな武器。6種類の漢方薬を含んだスチームサウナで、「ダイエットや美肌にも良いが、健康という側面から注目を集めている」という。
現在、中国人観光客を対象にしたエステ教室の準備を進めている。日中間の問題で商店街を訪れる中国人観光客は「最近やや少なくなった」と感じるが、「中国の富裕層は増え、多くが日本を訪れる」と分析。特にエステは「日本の技術は進んでおり、これから需要が高まる中国人向けは伸びる」とにらむ。
「誰でもきれいになれるが、あきらめたら絶対無理。本気で望むのであれば協力するので一緒に頑張りましょう」
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