木の家具を買う時に多くの方が迷うのが、ウレタン塗装にするか、オイル塗装にするかです。この二つ、どちらにするかで、元は同じ木であっても、使い勝手も見た目の印象もずいぶんと違ってきます。簡単に言うと、ウレタン塗装は木の表面に堅い透明な膜をつくる塗装で、水が染み込まず、汚れや傷がつきにくいです。オイル塗装は、表面に膜をつくらないので木本来の質感が生きていますが、水に弱くて傷もつきやすいです。こう説明すると、多くの方がウレタン塗装を選ばれるのですが、決める前に使い方などを少し考えてみましょう。
例えば洗面カウンターのように、水がよくかかる場所は、やはりウレタン塗装がおすすめです。一方、そこまでハードな使用環境ではない、ダイニングテーブルだとどうでしょうか。汚れがつきやすいと言っても、すぐに染み込んでしまうわけではありません。なので、テーブルのように日々手に触れる家具などは、木の柔らかい質感が感じられるオイル塗装もオススメですよ。ただし注意点として、特に、オイル塗装の場合は、塗装することで木の色が黄色っぽくなるので、メープル等の素地が白っぽい木材よりも、チークやウォールナット等のような中間色の木の方が色の変化が目立ちにくいです。また、素地のままの色で仕上げたいときは、予め白色顔料を塗っておくなどの工夫が必要です。
家具は、一旦買うと付き合いの長くなる道具です。あなたの暮らしと、こだわりにピッタリくるものを見つけたいですね。
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無塗装の木、オイル塗装の木、ウレタン塗装の木の上に、水を乗せた直後です。 ※画像をクリックすると大きな画面で見られます。

5分後に軽く拭き取った後の写真です。オイル塗装でも、少量ならシミはほとんど残りません。 ※画像をクリックすると大きな画面で見られます。 |