10奪三振で完封した能見。巨人の球団初の開幕8連勝を阻止した【拡大】
巨人を止めた! 能見が止めた! 無傷の7連勝で聖地に乗り込んできた東の雄に、虎のエースが立ちはだかった。2013甲子園初戦を、能見が圧巻の10K完封だ。ともにお立ち台に上がった決勝打の4番に座るマートンは左腕へサプライズを贈った。
「チョットマッテ、チョットマッテ! 能見サン、愛シテル」
マイクを向けるアナウンサーを制しての“求愛”。昨年6月、「アイ ドント ライク 能見サン」と自ら引き起こした舌禍事件をかき消すように、壇上で能見に抱きついたのだ。聖地初夜に実現したエースと4番の抱擁-。クールな左腕も「照れくさいですね」。M砲だけじゃない。みんな能見がダイスキだ!!
「向こうにいろんなデータがあるので。裏をかいた? 裏になっているかは分からないですけど。昨年のデータを踏まえてですね」
リーグトップのチーム打率・280を誇ったG打線。一回先頭の長野を直球で見逃し三振に仕留めると、奪三振ショーが始まった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の戦友、阿部も坂本も寄せつけず、六回までに9K。「最初から全力で行く」という前日の宣言通り、鬼気迫る投球で援護を待った。
六回にM砲が口火を切ると福留も続いた。「2点目が僕的には大きかった」と左腕も加速した。9回5安打、わずか108球。昨年9月29日の広島戦(甲子園)以来、自身6度目の完封劇に和田監督も「本当に攻めていた。変化球の時もしっかりと腕を振って、本当にエースらしい投球だった」と最敬礼だ。