人権意識高めいじめ覚知　中２自殺で大津市教委指針

　大津市立中２年の男子生徒がいじめを苦に自殺したことを受け、市教育委員会は２８日、学校でのいじめから子どもを守るため、教員の人権意識の向上や、学校や市教委の組織体制強化を盛り込んだ指針を、市内の小中学校に示した。各校に指針に基づいた行動計画の策定を求めた。

　指針によると、市教委は生徒の自殺前の対応について「教員の観察力が不十分だった。関係生徒に複数で聞き取りを行わず、学校として対応できなかった」と総括した。

　指針は、現場を目撃した教員がいじめと捉えるかどうかは「その教員の人権意識によるものだ」と強調。人権とは何かを学び直すため、研修を行うとしている。