「私は、新30年ビジョンの中でクラウドを人類最大の資産にしたいと語った。今、ソフトバンクグループの約1000社のインターネットカンパニーがすべてをクラウドに移行させているところである」と同社のクラウドに対するスタンスを示した。
孫氏はまた「30年後を考えるに当たって、300年後の世界を考えてみた。300年後には、CPUの“垓(1兆×1億)”の3倍のトランジスタ数がワンチップに入ることになる。これにより、人間にしかできなかった発明する、推論するということができるようになり、ロボットは人間と共存するものになる。このチップをおでこに貼れば、人体間通信で1000km離れたところも、頭の中に思ったことがテレパシーのような形で相手につながり、意思が疎通できる。そして、人間の平均寿命が200歳になるだろう」と未来像を説明。「それに比べると、30年後は、退屈しそうなぐらい世界である」と語り、2040年に想定される環境を示しながら、「32Gバイトではなくて、32PバイトのiPhoneが登場することになる」と話している。
孫氏はクラウドの3大要素として、アプリ、ビッグデータ、ネットワークを挙げ、その中でビッグデータを自ら活用していることを紹介。「日本で最初にビッグデータを経営に活用したのがソフトバンク。ビッグデータと、科学的検証との組み合わせで、これがソフトバンクの最大の資産である。社内に対しては、絶対に外に出すなといっていたものであり、これは初めて公開するもの」と切り出す。
1つは、より少ない投資で電波改善を行うために、月間1億9000万件の接続率調査をもとに、どこに基地局を設置すればいいのかを導き出し、それに基づいて接続率ナンバーワンを達成したこと、8200万件のツイートを自然言語解析で分析し、ソフトバンクに対してポジティブな反応と、ネガティブな反応がどう出ているのかを分析していること、Yahoo! Japanの6000万件のデータから、他社に買い換えそうな携帯電話の機種を持っているユーザーに向けて広告を打つといったことを行っていることなどを紹介した。
「ソフトバンクの純増ナンバーワンはたまたまではない。また、テレビCMでお金を使っているからではない。頭を使っているからである」として、会場を沸かせた。会場でソフトバンクを使っているユーザーを挙手させたところ、多くの人が挙手したことに驚き、「本来ならば3割程度しか手が挙がらないはずだが、7割は手が挙がった。先進ユーザーはソフトバンクを使っている。残りの3割の人は悔い改めてほしい」と語った。同様に、ソフトバンクの電波が良くないと思っている人にも挙手させたところ、手を挙げた人は少数に留まり、ソフトバンクの電波改善が浸透していることを証明することになった。
孫氏は「今日は、オラクルの営業マンとして話をしているようだ。次は安くしてくれるだろう」とジョークを飛ばし、「オラクルにとって、ソフトバンクは日本最大のパートナー。情報革命の同士である」と語り、講演を締めくくった。
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