移送先の貯水槽でも水漏れか4月9日 13時41分
貯水槽からの水漏れが相次いでいる東京電力福島第一原子力発電所で、最初に水漏れが確認された地下の貯水槽から移送していた先の貯水槽でも、水漏れが起きている可能性があることが分かりました。
東京電力は、水漏れの可能性が見つかった貯水槽への汚染水の移送を9日午後、停止しましたが、移送先の貯水槽には、まだ半分程度しか汚染水はたまっておらず、水漏れは下の方でも起きている可能性が出てきました。
福島第一原発では、今月3日から5日にかけて、地下に設置した貯水槽から汚染水120トン余りが漏れているのが見つかったのに続き、7日、東隣にある別の貯水槽でも漏れていることが分かりました。
このうち、最初に水漏れが見つかった貯水槽では、保管されているおよそ1万3000トンすべてを別の2つの貯水槽に移す作業を続けていますが、東京電力によりますと、9日午前、移送先のうちの1つの貯水槽で、水漏れを検知するための穴の中から、910ppmの濃度の塩素が検出されたということです。
この場所は、3重の遮水シートの内側から2番目と3番目の間で、8日時点の塩素濃度が4ppmだったことから、東京電力は、水漏れが起きている可能性があるとしています。
ただ、遮水シートの外側の地盤付近では、塩素濃度に変化はないということで、東京電力は、9日午後0時47分に汚染水の移送を停止するとともに、現在、放射性物質の濃度を測定しています。
貯水槽からの水漏れについて東京電力は、構造上の問題などから貯水槽の上の方から漏れている可能性があるとして、上部に水が達しないようにするため、水位を80%以下に管理しながら使うと説明していました。
しかし、今回、水漏れが見つかった貯水槽の容量は1万3000トンで、9日午前10時現在の水位は55%にとどまっていて、水漏れは下の方でも起きている可能性があり、東京電力は、再び汚染水の管理方法の見直しを迫られることになります。
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