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Gの死角は飛ぶボールに戸惑う内海
2013年04月08日 16時00分

 強い巨人にも“死角”はあるようだ。乱打戦となった7日の中日戦(東京ドーム)を8―6で制し、これで開幕から引き分けを挟んで7連勝。1941年の球団記録に並んだ。阿部、村田のアベック弾など打線は活発だったものの、ちょっと気がかりなのがひとり肩を落としていたエースの内海哲也(30)だ。

 

 

初回から制球に苦しみ谷繁、クラークに一発を打たれる(=写真)など5回を5安打6四死球で4失点。打線の援護で今季初白星は転がり込んできたが「打者をリズムよく抑えないと今日みたいになる。打たれるのは仕方ないが、四死球は自分が招いたことですから。今日は感謝の1勝です」と反省しきりだった。

 

 川口投手総合コーチは「(内海は)悪くはなかったけど(球審の)ストライク、ボールの判定がね」と内海自身には問題なしとの見解だったが、首脳陣の一人は「『今年のボールは飛ぶ』という割りきりが、内海自身がまだできていないのかもしれない」と指摘した。

 

 メーカー側は「昨年までの統一球と同じ」と否定するが、すでに巨人ナインの間では「今年はボールが飛ぶ」という認識で一致しているという。実際、7日はヤクルト―DeNA戦(神宮)で8本塁打が飛び出すなど5試合で計17本塁打。これは統一球導入後最多だ。

 

 そのため「先発陣はこれまで『1試合3点まで』という感覚でやってきた。でも、開幕前からボールが飛ぶという話になってから『1試合4点』になった。決して点を取られてもいいということではなく、ボールが飛ぶし条件は相手も同じだから、去年より気持ちにゆとりを持って投げようということ」(チーム関係者)。

 

 しかし、2年連続防御率1点台の内海には受け入れがたいことなのだろう。別の関係者は「完璧に抑えようとするあまり、それが調子を崩す原因にもなっている。WBCの影響もまだ残っているようだし、早く『勝ちがつけばいい』くらいの意識に変えていかないと滅入ってしまうのでは」と警鐘を鳴らす。

 

 WBC公式球でてこずったうえに、今度は“飛ぶ”ボール。何かとボールに悩まされる内海の今後の投球が気になるところだ。




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