巨人は7日、中日戦(東京ドーム)に8―6で勝ち、1リーグ時代の1941年以来72年ぶりの開幕7連勝を飾った。勝利の立役者は主将の阿部慎之助捕手(34)。5回に逆転の1号3ランを放つなど、4打数4安打3打点と大爆発。7回には中前打で、史上113人目の通算1500安打を達成。この日は村田修一内野手(31)、長野久義外野手(28)にも一発が飛び出すなど、打線の勢いはとどまるところを知らない。開幕ダッシュに成功し、独走態勢に入りつつあるG軍はこれからも圧倒的な強さを発揮し、ぶっちぎりでVゴールを駆け抜ける。
お立ち台に立った阿部は決めゼリフを吐いた。「最高です!」。逆転3ランに節目の1500安打達成。阿部にとってはまさに最高の一日だった。
まず1点をリードされて迎えた5回。二死二、三塁のチャンスに打席に入ったGの主将は、中日・山内の甘く入ったチェンジアップを見逃さずにとらえた。打球は一気に上昇すると、そのままセンターバックスクリーンへズドン。試合の流れを大きく変えるひと振り。阿部は「我慢して自分のスイングができました」。原監督は「阿部の本塁打は大きな一打だった。チームとしても状態が良くなるでしょう」とたたえた。
7回の第4打席では、昨季まで苦手にしてきた小林から通算1500本目の記念すべき安打となった。結局、この日は4安打3打点と大暴れした。主将は「絶対に打ちたい、勝ちたい」という強い気持ちでこの試合に臨んでいた。というのもこの日は2010年に37歳でこの世を去った木村拓也元内野守備走塁コーチの命日だったからだ。
マツダスタジアムでの練習中にくも膜下出血で倒れた木村氏は懸命の治療のかいもなく、そのまま帰らぬ人となった。阿部は「大事な先輩であり、大事なコーチだった。故人をしっかり思うというのも、人として大事なことだと思う」といい、いまでも広島を訪れた際には、同氏の墓参りを欠かさない。この日の主将の活躍には、木村氏も天国で喜んでいるに違いない。
節目の1500安打について、阿部は初スタメンとなった01年の開幕戦を振り返りながら「当時は日本一翌年でありながら、当時の長嶋監督、原ヘッドコーチ2人の意見で僕を使ってくれた。感謝しています」と感謝の気持ちを口にした。
この日は4回に村田が2号2ラン、7回には長野も2号のソロを放つなど他の打者も活躍。竜投を粉砕した。これで8試合連続安打となった村田は「状態がすごくいい。できることを一生懸命やるだけです」と顔をほころばせた。
これでチームは1リーグ時代の41年に記録した7連勝に72年ぶりに並んだ。次の阪神戦に勝てば記録更新だ。巨人は開幕ダッシュから早くも独走態勢に入りつつある。それでも「一戦、一戦という気持ちに変わりはない」と原監督。悲願のリーグ連覇と2年連続日本一へ、王者はこれからも気を緩めずに戦い続ける。
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