DeNAのアレックス・ラミレス外野手(38)が6日のヤクルト戦(神宮)で、プロ野球史上42人目、外国人選手としては初となる2000本安打を達成した。1695試合での到達は長嶋茂雄(巨人)の1708試合を抜き、川上哲治(巨人)の1646試合に次ぐ2番目のペース。2001年に来日しヤクルトから巨人、DeNAと渡り歩いたラミちゃん。「日本に来ていなかったらすでに引退していた」と13年前の自分の決断が実を結んだことを喜んだ。
1―3で迎えた6回。先頭で打席に入ったラミレスは、ツバメの左腕エース・石川の10球目、甘くきた変化球を見逃さなかった。自分のポイントまで引きつけ、こん身の力でバットを振り抜く。芯で捉えた打球は低い弾道を保ったまま、そのまま左翼席へ一直線。通算2000本目の安打はホームラン。ラミちゃんらしい弾丸ライナーで、節目の数字に到達した。「来日初本塁打も神宮球場でしたし、2000本目となる安打を本塁打で決められたこと、ここで打てたことが本当にうれしい。幸せです」。ホームインし、かつての同僚で昨季名球会入りを果たした宮本から偉業をたたえる花束を受け取った。桜はもはや盛りを過ぎてしまったが、ラミちゃんスマイルは神宮の杜で満開の時を迎えた。
米大リーグ、パイレーツでは控え選手として扱われ、活躍の場を求めて2001年に来日を決意。当時は車と自宅のローンを抱えており「それを払い終えたら米国戻ろう」と軽く考えていた。だが、ヤクルト時代にある選手と出会い、それをきかっけに日本と日本の野球にのめり込んでいった。
その選手とは当時のツバメの正妻・古田敦也捕手(現評論家)。「外国人選手の抑え方について古田さんと意見交換していく中で、日本人キャッチャーの考え方を教えてもらい、いろいろ勉強になった」。相手捕手の性格から配球を読むやり方は、古田のとの交流から生まれた。稲葉(現日本ハム)のプレーを見て「右翼手では通用しない」と左翼に転向したことも、大きな転機だったという。
今回の2000安打到達で何よりうれしいのは、外国人選手として初めて名球会の一員になれることだ。「名球会は、いい選手と素晴らしい選手を分ける基準のようなもの。誰もが(素晴らしい選手だと)分かる、名誉ある肩書きだと思う。日本でプレーしている選手として、そんな名球会のメンバーになれるのは光栄なことです」
節目の数字に到達したからといって、まだまだ老け込む気はない。昨年11月にクリーニング手術を受けた右ヒジは「20代に戻った。今の状態ならあと2年はプレーできる」とヤル気満々だ。将来的には「日本にずっと住みたいから」と日本国籍取得も考えている。もはや助っ人というのは失礼だろう。ラミちゃんは日本球界が誇る“宝”だ。
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