6日に行われたJ1第５節、浦和は磐田に逆転勝ちを収めるが、その一方で“デスゴール”として恐れられる日本代表ＦＷ前田の今季初ゴールを浴びる悲劇も起こった。

　前半１８分、ＦＷ興梠がペナルティエリア内でファウルを受け、ＰＫのチャンスを得る。自らがキッカーになったが、元日本代表ＧＫ川口に右手一本で止められてしまう。その後も得点機会を逃ていると逆に同２６分、磐田ＭＦ駒野の左クロスがゴール前でＤＦ森脇に当たり変化したところを、前田に左足で決められてしまった。

　これが前田の今季初ゴール。左手を高々と掲げ、笑顔でガッツポーズで仲間の下へ駆け寄る前田と対照的に、イレブンはぼう然、ホームの埼玉スタジアムはシーンと静まり返った。前田にシーズン初ゴールを決められたクラブは、６年連続でＪ２に降格するジンクスを持つ。昨年はＧ大阪まで叩き落とした「デスゴール」を、今季は浦和が被弾した。これで負けては元も子もない。後半３２分、左ＣＫから森脇が、ロスタイムにＭＦ原口が決め、勝利を飾った。

　３日のアジアチャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）全北現代（韓国）戦では、先制しながら１―３で逆転負けを喫した。絶対に負けられない９日の全北とのアウエー戦へ、磐田戦での快勝が欲しかった。勝つには勝ったが、１年間重い“呪い”を背負うこととなった浦和。自分たちでジンクスに終止符を打つしかない。