王座統一しかない。ＷＢＣ世界バンタム級王者の山中慎介（３０＝帝拳）が、元ＷＢＣフライ級王者で同級１位のマルコム・ツニャカオ（３５＝真正）を迎え撃つＶ３戦（８日、両国国技館）へ向け、新たな決意を固めた。

　公開練習を行った山中は「コンディションは完璧。いい練習ができたし、いつ試合になってもいい」と話した。今月からはこれまでのＷＢＣとＷＢＡに加えて、ＷＢＯ、ＩＢＦの世界王座が日本で公認された。これら新団体との王座統一について、山中は「ＩＢＦの王者が誰かも知らないですけど…。そういう思いはすごくある」との意気込みを語った。

　ただ、ＷＢＯやＩＢＦの王座に挑戦するには、まずはランク入りすることが必要。日本ボクシングコミッションでは公認に伴い、４月１日現在で世界ランカーや日本ランク入りしている選手の情報を両団体に対して提出した。

　これに基づき、次の発表でランク入りさせるか否かを評価するわけだが、山中の場合はＶ３戦が大きなポイントとなるという。ＩＢＦはランキングに厳格なことで知られており現在、ＩＢＦのバンタム級王者は不在。２位も空位の状態なので、山中が今回の指名試合をクリアすれば、上位に入る可能性は十分にある。これはＷＢОも同じ。つまり、今回の出来次第でＶ４戦が統一戦となることもあり得るのだ。

　すべてはツニャカオ戦勝利が前提。王座統一戦への“試金石”となる一戦できっちり防衛を果たしたいところだ。