【ＢＯＸ】三浦の母・久子さん涙「父もどこかで見ている」

他界した夫・政志さんの遺影を手に応援する三浦の母・久子さん

　◆報知新聞社後援　ワールドプレミアムボクシング　トリプル世界戦タイトルマッチ　▽ＷＢＣ世界スーパーフェザー級タイトルマッチ　○三浦隆司（ＴＫＯ　９回１分２１秒）ガマリエル・ディアス●（８日、東京・両国国技館）　ＷＢＣ世界フライ級６位の挑戦者・八重樫東（３０）＝大橋＝が因縁の日本人対決を制し、２階級制覇を達成した。チャンピオンの五十嵐俊幸（２９）＝帝拳＝を相手に序盤から積極的にパンチを出し３―０の大差判定勝ち。ミニマム級に続く世界王座奪取に成功した。世界再挑戦のＷＢＣ世界スーパーフェザー級１０位の三浦隆司（２８）＝帝拳＝は、同級王者ガマリエル・ディアス（３２）＝メキシコ＝を自慢の左で４度ダウンさせ９回ＴＫＯ勝ち。悲願の王座獲得に成功した。

　三浦の王座奪取を家族も喜んだ。母の久子さんは兄の好暁さん（３０）とともに観戦。政志さんの遺影に「（隆司を）頑張らせてね。応援してね」と語りかけた。鮮やかな王座奪取に「よくやってくれた。（政志さんも）どこかで見ていると思います」と涙を流した。

　彩美夫人も１歳９か月の長男・武元（たけはる）くんと観戦し「夢がかなってよかった」と涙を浮かべた。秋田で離れて暮らしているが、試合前日は都内で家族水入らず。普段は「パパ、パパ」と甘える武元くんだが、緊張感を察したのか、三浦に近づかなかったという。引退まで別居を続ける予定。試合後は「家族でディズニーランドに行きたい」と明かした。

　伯父で元日本フェザー級王者の政直さん（６４）は「感無量。弟も天国で喜んでいるはず」と笑顔。政志さんの葬儀の席で「タカシ、オヤジのために死ぬ気でやれ！」とハッパをかけた。「２、３回は防衛してほしい」と夢を語っていた。