事件【主張】汚染水漏れ 「現場の疲弊」を解消せよ+(1/2ページ)(2013.4.9 03:08

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【主張】
汚染水漏れ 「現場の疲弊」を解消せよ

2013.4.9 03:08 (1/2ページ)主張

 廃炉まで続く「水との戦い」に向けて、汚染水処理対策を立て直す必要がある。

 東京電力福島第1原発の地下貯水槽から、放射性物質を含む汚染水が漏れた問題で、原子力規制委員会は東電に対し、原因究明と対策の徹底などを指導した。

 第1原発の敷地内には7つの地下貯水槽があり、ほぼ満杯状態の2号貯水槽と3号貯水槽で汚染水漏れが確認された。流出した汚染水は2号から最大120トン、3号からはごく少量(0・3~3リットル)と推定される。

 ただちに、敷地外への拡散が懸念される事態ではない。規制委の更田豊志委員は、今後も地下貯水槽を使用せざるを得ないとの見方を示した。

 今回の汚染水漏れで7つの地下貯水槽(容量計5万8千トン)の信頼性は大きく揺らいだ。地下水の流入などで、汚染水は1日に400トンずつ増える。東電は、広瀬直己社長をトップとする緊急対策本部を設置した。原因究明と再発防止策の確立により、住民の不安払拭に努めなければならない。

 ただ、東電だけで汚染水処理計画をはじめとする廃炉への工程を安定的に進めることは不可能だ。政府が積極的に関わって廃炉工程を支えていく必要がある。

 福島第1原発は先月から、トラブル続きである。3月の大規模停電では、燃料貯蔵プールの冷却が約29時間停止した。原因は配電盤に侵入したネズミだった。

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