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【サッチャー元首相死去】頼れる英国の母 勇気ある生涯は映画にも
「鉄の女」と呼ばれ、英国で初の女性首相となったサッチャー元首相が、87年の生涯を閉じた。妥協を嫌い、信念を貫く姿勢は英国内のみならず世界中で注目を集め、その生涯は映画化もされている。強い指導力を持って教育の再生を果たし、「英国病」と名付けられた経済不振を克服した姿は日本も学ぶべきところが多い。歴史に名を刻んだ偉大な政治家の死を、多くの人々が悼んだ。
「英国人にとって、厳しいが、しかし頼りになる母親のような存在だった」
かつて来日時に昼食をともにしたこともある政治評論家、屋山太郎さん(80)は政治家としてのサッチャー元首相をこう表現する。「サッチャー元首相が登場する以前の英国は、政府が国民生活のすべての面倒をみてくれるのだという『甘えの構造』に陥っていた。その官の無駄に、民営化や教育改革というメスを入れ、甘え慣れた国民に『自分たちでしっかり立たなきゃだめなんだ』としかり飛ばした勇気ある政治家といえる」
一方で屋山さんは「実際に会食をしてみると、テレビで見た厳しい『鉄の女』ではなく、優しくて穏やかなおばさんだった」とも。昭和57年9月に来日した際には、多忙な日程を縫って当時の人気力士、千代の富士と高見山とも歓談。大きな力士に囲まれ「自分が小さく感じます」などと笑顔を見せた。高見山は当時、「さすが貫禄がある。握手した手は柔らかかった」と話し、瞬時に魅了された様子だった。
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