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「自分でも強いと思う」山中TKOで3度目防衛
WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 ○同級王者 山中慎介 12回TKO 同級1位 マルコム・ツニャカオ● (4月8日 東京・両国国技館)
3R、山中はダウンを奪う
Photo By スポニチ |
「ゴッドレフト」がさく裂した。最終回。左、右、そして最後は左ストレートがツニャカオの顔面を貫く。たまらず挑戦者がダウンするとレフェリーが止めた。
試合後は初観戦の昨年10月4日に生まれた長男・豪祐くんを抱き上げて笑顔を見せた。山中は「相手のパンチは効かなかった。自分のパンチはガードの上からでも効いてふらついてた。KOで締められてよかった」と3度目の防衛を振り返った。
試合は完全に王者のペースだった。3回には左のカウンターで初ダウンを奪うと左ストレートでこの回2度目のダウン。一気に押し切るかと思ったが、中盤に左拳を痛めた。それでも要所で、鍛えてきた右のジャブでポイントを稼いだ。「右を使うことによって左が当たる。左を警戒されても右が当たる」。幅を広げたボクシングで最後まで冷静に試合を進めた。
3度の防衛は全て元世界王者を退けた。山中は今後は統一戦、そして、米国進出を目標に掲げる。前日にはWBAで同級の亀田興毅がV6を達成。「WBAにこだわっていないが、統一戦ができればいい。IBF、WBOでも」と話した。ただ、亀田家は観戦に来ていた三男・和毅が山中を標的にしている。今後は和毅との対戦を視野に入れつつ、4月から日本でも認可されたIBF、WBO王者との統一戦の可能性もある。「統一できたら強さを証明できる」。最強の「左」を武器に次は世界への道を切り開く。
◆山中 慎介(やまなか・しんすけ)1982年(昭57)10月11日、滋賀県湖南市生まれの30歳。南京都高でボクシングを始め、3年時に粟生隆寛を破り国体で優勝。専大では主将を務めた。アマ通算34勝10KO・RSC13敗。06年1月プロデビュー。10年6月に日本バンタム級王座を獲得。11年3月に初防衛に成功。11年11月に空位の王座決定戦でWBC世界バンタム級王座を獲得。1メートル71。左ボクサーファイター。家族は沙也乃(さやの)夫人(27)、長男・豪祐(ごうすけ)くん(6カ月)。
[ 2013年4月9日 06:00 ]
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